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鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

完全なる仮想化とは

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 WebブラウザのMosaicを初めて使いWebページを参照したのは、いったいいつのことだろう。当時は、参照すべきWebサイトが、ほとんどなかったように思う。とはいえ、これまでのキャラクタベースの世界が、大きく変化するのだなと感じたことを憶えている。

 そのMosaicを開発したマーク・アンドリーセン氏とSaaSベンダーSalesforce.comのCEO マーク・ベニオフ氏の対談記事が、ITmediaに掲載されている。話のおもな内容はPaaS(Platform as a Service)についての見解。対談の中身は記事そのものを参照してもらうとして、PaaSが今後進展することで、

今後、完全な仮想化に向かう企業が世界中でますます増えるでしょう。

というアンドリーセン氏の言葉。PaaSを使えば、企業はノートPCが数台あれば業務を遂行できるようになる。その際に、サービスの後ろ側でどんなサーバーが稼働しているとか、ルータがどうした、DBはどうなっているのかなどいっさい気にする必要がないという話だ。

 現状、仮想化というとテクノロジーの話題になる。ビジネス的に仮想化を話題にすることは、まだあまりない。しかしながら、SaaSのサービス、とくにPaaSのようにプラットホームを提供するようなサービスの場合、インフラ部分と利用するアプリケーションの部分が完全に分離できる。アプリケーション側からみれば、完全に仮想化したインフラの獲得ということになる。

 仮想化は昨年ぐらいからIT業界の注目されるキーワードだが、これがテクニカルキーワードじゃなくなるのも時間の問題かもしれない。

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