30周年でちょっと興奮気味のOracle ラリー・エリソン
米国サンフランシスコで、恒例となったOracle OpenWrldが開幕した。今年で30周年ということで、記念するセッションが正式なオープン前となる11日日曜日の夕方に行われ、最近ではあまり人前で話をしないCEO ラリー・エリソン氏が、ちょっと興奮気味に同社の歴史を振り返っていた。
CIAに初の商用データベースを納入して、そのころはなかなかお金がはいってこないのでかなり苦労したとのこと。プログラマーが立ち上げた会社だったので、会計処理なんてことはまともにやっておらず、ローンを借りるのにバランスシートを提出するのに苦労したなんて話が披露された。
毎晩遅くまでプログラムを書いていて、毎晩のようにピザを配達してもらっていたら、その配達員のアルバイト学生が大学で会計を勉強していたことがわかり、その場でリクルートしたなんていうエピソードも飛び出す。ORACLEという社名はCIAのプロジェクトのコードネームだったことはすでに知っていたが、このプロジェクト、失敗したからこそそのままプロジェクトコードを社名に使っても文句を言われなかったのだそうだ。
Oracle Ver1は、結局だれも買ってくれなかったから世の中に存在せず、結果としてVer2から始まったとのこと。CIAに納入後は徐々に口コミで売れていったが、資金的には苦しい時期もあったようだ。CIAにラリーがインストールに行って、セキュリティカードを落として拘束されそうになったりなんてこともあったとか。
とはいえ、徐々に人が増え、大きな会社になっていく。印象的だったのが、「企業は人間によって構成される組織だ。」とラリーが言ったこと。そのため、当時はすべての人の面接をラリー自身が行っていたという。これが彼の重要な仕事だったとのこと。強気でならす彼も、大勢の仲間がいたからこそ企業を大きくできたということか。
現状、買収を繰り返した結果もあり、社員は8万人もいる。去っていった人もいるし、また新たに加わった人も大勢いる。これからの5年でOracleは不動な会社、つぶれない会社にするという。そのためには売り上げ規模で6兆円、利益率50%を目指すとか。いい人材が集まっていれば、それも可能なのかもしれない。