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タイ国の真実らしきもの その11

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今日もタイの田舎の話の続きです。

 夜空を1時間ほど見ていたでしょうか?
 無駄な、そしてとても充実した時間が流れました。

 友人が「そろそろいいか?」と尋ね、私は彼に従い、お世話になる家を目指します。

 家々には明かりはほとんどなく、庭で焚き火をする人々がいます。
 暗い家の中にいるより、焚き火を囲んで話している方が良いのでしょう。

 知り合いでも無い人が我々を手招きして、いっしょにどうかと言います。
 何も持たずに御邪魔して、酒を振る舞われ、肴をいただきます。

 後で聞いた話ですが、彼らは誰にでも近くを通る人には同じことをするのだそうです。

 食事も同じで、子供達は、今日はどこのおかずが美味しいとか言ってちゃっかり自分の家のご飯を食べずに御相伴に預かるようです。

 ここでは、人は皆、友人であり、家族なのだと理解しました。物は確かに我々の方が豊かに持っていますが彼らの方が心は遥かに豊かです

 焚き火の中、当時私は殆どタイ語がわからず、何を言っているのか理解できませんでしたが、それでも皆一生懸命話してくれます。しかも皆笑顔です。

 お酒のせいだけではないはずです。皆本当に幸せなのだと判ります。ドブロクを蒸留した焼酎(彼らはウイスキーと言っていました。ものすごく強いです。消毒用かと思われるほどです。)を飲み、夜はゆっくりと更けてい行くのでした。

 結局我々は二晩ご厄介になり、この地を後にしたのですが、たった3日の出来事が、今でも私の人生感に大きく影響していることは間違いありません。

 今日はここまで、またいつか御会いしましょう。

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