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グローバルIT時代にクリエイターはいかに対応するべきか?を考えます

コマーシャル・フォトで、Photoshop解説記事を書きました。〈前編〉 〜文章の執筆とグローバルキャリア戦略について〜 【読了目安: 2分】

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当エントリーをご覧いただきありがとうございます。フォトグラファーの御園生大地です。


広告写真業界の業界誌
COMMERCIAL PHOTO (コマーシャル・フォト) 2012年 07月号 で、
「Photoshop CS6の実力」という特集が組まれております。

そちらに、Photoshopの解説記事の執筆陣の一人として、8ページの解説を執筆する機会に恵まれました。
(ほかには、黒川英治氏、茂手木秀行氏が執筆)

コマーシャル・フォト誌を、ご存じない方のために説明いたしますと、
広告写真業界に身をおいている人であるならば知らない人のいないといっても過言ではない商業写真界の業界誌です。
そこに記事を書かせていただけるのは非常に光栄であり、とても良い経験となりました。


私は文章を書くのが本業ではもちろんないのですが、そもそも文章を書く仕事は好き嫌いで言えば、断然、好きです
しかも、得意なPhotoshopの解説文を書くなんて、単純に楽しそう!

…という軽い気持ちがあったのは事実です。
しかし、この仕事をお受けするにあたっては、自分的にそれだけではない重〜い意味もありました。


それは、「10年後に食える仕事食えない仕事」のエントリーで書いたことと関連があります。

グローバルIT社会では、個人レベルではいかんともしがたい大きな流れがあります。
それは、国境という垣根が低くなり、ヒト、モノ、カネ、データ…。あらゆるものの移動が容易になる、という流れです。
その結果、物価や賃金が、ゆるやかに平均化されて行きます。

それは、労働市場的にみれば、「新興国住民と先進国住民の賃金が平均化される」という大きな流れが世界的に起こっている、ということです。
すなわち先進国住民の側からみれば賃金の低下です。
これにどう対応するか。


今現在の自分の最新の答えを言います。それは、

グローバル競争に巻き込まれにくい仕事を国内で獲得する活動。
グローバル競争に果敢に挑戦する機会を伺い、準備する活動。
ふたつ同時に取り組み続けよう!

ということです。
ここまでは、「10年後に食える仕事食えない仕事」のエントリーで書いたことです。

日本語での執筆活動、は、「グローバル競争に巻き込まれない仕事を国内で獲得する活動」に取り組む上で、有力な選択肢の一つである。
10年後に食える仕事、食えない仕事」の本の中でもこのように述べられています。
日本語での執筆活動は、高度な日本語が必要とされ、さらには日本語カルチャーの中での空気を理解している必要があるため、外国人が容易に参入できる分野ではなく、世界70億人の大競争に巻き込まれる可能性がありません。
日本人であることが大きなアドバンテージになる仕事である訳です。

競争の激しい現代。
相対的に自分が得意な分野を仕事にしたほうが、当然成功する確率が高くなります。
そんな中、「日本語での執筆」に関して言えば、世界視点で見れば、「日本に生まれただけで、世界人口の中では日本語が相当得意な部類に入る」訳です。
グローバル競争に巻き込まれにくい仕事を国内で獲得する活動に取り組む上で「日本語での執筆」が出来るようになっておきたい、という発想の意味がご理解いただけるのではないかと思います。
私にとって、これはやらない理由がないと思っております。

だから、今後執筆の仕事のオファーがあるとしたら喜んでやります。本気です。

コマーシャル・フォトへ8ページの解説記事を書くことを、自分のキャリア戦略上、重要なステップと位置づけていたのは、こういった理由からです。

かくして、試行錯誤しながらも、今回自分にとって初である「執筆でお金をいただく」仕事が終わりました。
いろいろ周りの方に助けていただきながら、自分としては満足の行く仕上がりになったと思っております。
(読んでみての感想など、ございましたら頂けたら嬉しいです!)

この機会に得たことを共有する意味で、次回は打ち合わせから記事の完成まで、どのようなステップを経たのかをお話したいと思います。
題して、
コマーシャル・フォトで、Photoshop解説記事を書きました。〈後編〉 〜文章の執筆仕事の流れについて〜
です。7月1日にアップします。併せて、よろしくお願い致します!

【2012/8/1 追記: この時の執筆文が「ADOBE PHOTOSHOP CS6 ハンドブック PDF版」として無償公開されました!】


月2回。1日と15日に更新予定。 「グローバルIT時代のフォトグラファー

(次回は、7月1日のam6:00にアップ予定です。Photoshop解説記事執筆に関する後編です。)

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