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 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

独立国家としての日本

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北朝鮮と米国の首脳会談の件がマスコミを賑わしている。紆余曲折はあったが、今のところ開催される見込みのようだ。

だが、それぞれの国家、更には周辺国家の思惑がどこにあるのか、なかなか見定めるのが難しいところだし、その中で我が国はどのような位置づけにあるのかも、良く分からない。総理は、直前に日米首脳会談を行い、非核化への圧力や拉致問題での米国との協調を期待したのだと思うが、唯一の被爆国である位置づけを核兵器禁止条約の場で放棄しているので、その主張の独自性は認められないし、拉致問題は重要な問題だが、我が国がこの問題を多国間協議に委ねた結果として、直接の協議が実施されないままここに来ていることを勘案すると、突然韓国や米国にオンブにダッコの形で持ち出しても、顧みられるとは思えない。

明らかに、今回の動きは、中国と米国のヘゲモニー争いであり、更に言えばロシアまで参戦しようとしている。その中で、韓国はトリガーを引く役目を果たしたが、その戦略は何なのか?中国主導では、これまでの歴史にあるように陸続きの中国の支配下に置かれる、北朝鮮と韓国が統一され、西側に留まるという発想かという気もするが、とすれば米軍が北朝鮮に駐留することを意味するが、そのような中国との緊張関係を望むのか?

更に、ロシアの影をちらつかせながらシリアの接触もある、つまりこれからの世界秩序を占う上で一つの戦略的拠点となる可能性が極めて高い朝鮮半島について、今事態が動こうとしているのだが、我が国は常に米国に追随し、何ら独自の動きをしてこなかったし、その国家としての意思を明確にしてこなかった。いつもアメリカの言いなりであり続けたわけで、今や世界の誰もが日本はアメリカの植民地と思っているのではないか?最後には必ず言うことを聞く相手であれば、その要求に対して頷くことはあっても、それを100%信用することは出来ない。

もはや打つ手はないのだろうか?

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