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 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

本当に便利な社会は幸福な社会なのか?

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Tカード情報を令状なしで捜査当局に提供していたという報道がある。そして、管理をしている会社は「よりよい社会に貢献できるのではという思いで、捜査に協力してきた」とのコメントをしているとのこと、どうも言語道断としか言いようがない。

もちろん様々な行動が、社会秩序の維持のために相応の制約を受けることは肯定できるし、法制度はどうしても技術や社会の変化に対して遅れ馳せになるので、どう国民生活の安全を保つかなど、配慮が必要なことは言うまでもない。だが、捜査当局ということは、要は刑事に関するものであり、人を拘束する可能性につながるものだ。個人情報にしても、このような身体の自由にしても、もっとも重要な基本的人権であって、これが一企業の安易な判断で流出されるべきでないのは、立憲国家として当然の前提だ。

確かに、Tカードを活用した行動など、ある意味で極めて限られた情報だと多くの人は感じるだろう。だが、事の大小に限らず、一番守られるべきところが守られてないことは、もっと重大に受け止めるべきであり、報道も及び腰なのが、一番気になる点だ。

私は、本件管理会社は重大な問題行動を起こしたものとして、厳しく処断すべきだと考えるし、業務そのものの継続すら、認めるべきではないという位に感じる。もちろん法的に何を根拠にするかなど、困難な点はあるかもしれないが。

もう一点、マスコミが注意すべきは、情報の提供先が捜査当局、つまり我が国で最も裏の社会との癒着が深いと思われる組織だということだ。単に捜査当局が情報を入手しただけでも問題は大きいが、過去にも頻繁に発生したように、この情報が裏社会に流出し、逆に国民生活に危機をもたらす可能性にも、是非思いを致してほしい。残念ながら我が国ほど捜査当局の裏社会との関係における信頼性が世界的な認識として低い先進国は存在しないという事実を良く認識すべきだ。

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