明るい未来は?
先般ある会社の経営者とお会いしたが、なかなか面白い話だった。従業員は20-30名の小さな会社だが、少子化に危機感を感じて、結婚や出産にかなり思い切った助成金を出したら、皆沢山子供が出来たということだ。その上で、若者の処遇が厳しいと考え、初任給を大きく引き上げる一方、一定年齢以上ではあまり処遇が大きくは上がらなくし、他方で定年後もあまり処遇が下がらないから、80歳まででも勤められるという。
子供の数が増え、一方で高齢者も働けて、労働人口の減少をカバーする方策であり、一企業のこととは言え、なかなかの戦略だと考える。もちろん給与は企業にとってそれなりに経費の中で大きな比率を占めるから、なかなか誰でも出来ることではないかもしれないが、そもそも社員がいなければ会社はなり立たないのだし、優秀な若者も採用で来て、経験ある高齢者の知恵も借りられるのであれば、一挙に変えるのは難しいが、少し長い目で給与体系を見直していくことも選択肢ではないだろうか?
別のところで、ある大手企業の職員が、アフリカの視察ツアーに参加した感想のプレゼンを聞いた。わずか1週間の視察だったようだが、単なる物見遊山ではなく、子供の栄養や教育などを、実際に貧困地域へ行って直接体験するものだったためか、自分の仕事に集中していてあまり考えることのなかった自分の社会に対する役割のようなことを感じたとのことだった。会社の事業的にも、あまり関係のない分野だったようだが、このような感性を持った人がいる会社っていいな、と感じた。
最近暗い話が多いので、ちょっと気づいた良い話を送りました。