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 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

変化の遺伝子

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とうとう解散総選挙だが、一体政治の世界の方々は何をしたいのか?そして、我が国はどこへ行くのか?どうも全く先行きが見えない気がするし、そもそも先のことを誰かが真剣に考えているとも思えない。いつもその場しのぎでやってきた、経済成長以外はすべてそれだけだった戦後ではないか、と感じざるを得ない。

そもそも立憲政治の根本すら忘れ、政治を私化し、独裁政治に突っ走ろうかというような与党、選挙は上手だが統治能力がないことは既にバレバレの党首とロボット化した地方議員、更にマスコミに取り上げられて舞い上がっているだけの国会議員をベースにした新党、ドミノ現象に危機感を抱き選挙前に新党に合流を宣言する野党、まともな政治家など一人もいないのではないかと思えるほどの体たらく。

これは、学生運動を強権によって封鎖し、ただひたすら右肩上がりの成長路線、海外展開を追い求めてきて、足元を見直すことを忘れてきた戦後70年の咎ではないか?人に追従することを美徳とし、突出することを忌み、難しいことは先送りし、今を守ることに全力を傾けてきた、そんなこれまでの社会に責任がある、と感じる。

だから、世界一流と言われた経済も、サラリーマン化した経営者が大部分を占め、自分の任期中に大きな経営判断をすることを回避する、国民が忌み嫌う増税は出来るだけ先送りし、財政が破たんしているのに社会保険の制度は見直さない、そんな硬直化した社会が更にその特性を硬化させるのではないか?政治家一つ見ても、大部分は二世議員、新しく出てくる政治家はまず勘違いから始まりとても国民の代表としての資質はあるとは思えない。行政に至っては、そもそもベストアンドブライテストがいるかどうかという疑問があるものの、東大法学部出身者の優秀な学生が従来のように役所を目指すかというとそうでもないし、そもそも大学も劣化していて教授陣のレベルも極めて低い。

塾通いをして世の中を見る経験をしない子供たちが、勉強漬けで一流大学に入学し、本質を考えるということを教える能力のない教授陣の講義を受けて、答えだけを求めて好成績で卒業し、サラリーマン組織、前例主義で事なかれ主義の企業で、無事にトコロテン式に昇進し、結果として数年の企業経営を行う、そんな社会に変革が生まれるだろうか?変革を起こすと主張する新党の党首に伺いたい、何をどう変革するのか?自ら統治する地方自治体ですら何の変革も起こせていない立場で、何が出来るのか?具体性のない心地よい言葉にいつまでも踊らされるほど我が国の国民がバカではないことが証明されるのではないか?

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