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 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

人類という生き物の生存へ向けて

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先日、バングラデシュの国会議員をはじめとしたデリゲーションのメンバーとお会いする機会があった。彼らは、先日の事件に関して亡くなった日本の人々やその家族に対して、丁寧に弔意を示し、二度とこのようなことのないような運営を進めると誓った。もともと親日国でもある同国だし、真面目な方々も多いので、必ずやそのように進められるものと信じている。一方で、その後もニーズやミュンヘンなど、その実態は分からないが、世界中で様々な事件が起きており、どこか一国が危険だとかいうレベルの問題ではなくなってきている。

それにも増して恐ろしいのは、バングラデシュのケースでも明らかになりつつあるように、これまで貧富の差が根源だと思われてきたISなどの過激派の増高が、どうもそれだけが原因ではないのはないかと推察される事象が出ていることだ。バングラデシュのケースでは、同国の言わば富豪の子息も関与していたと言われており、更に日本で教育を受けた極めて優秀な人間も関与していると報道されている。では、一体何が原因なのか?それも今一度真剣に考えてみることが必要になっている。貧富だけではない今の現状への何らかの苛立ち。それは、これまで世界を支配してきた様々な政治・経済・社会の仕組みの機能不全と深く関連しているのではないか?

そのような中で、様々な問題が蔓延する国際社会において、国家という存在があまりに大きな位置づけとなって、これを守ることがそれぞれの目的と化し、それがBREXITに代表される孤立主義につながり、一方で中国の覇権主義、ロシアのクリミア併合、米国のトランプ現象にも結び付いているとすれば、人類にとっての危機と言わざるを得ないし、現安倍政権もその片棒を担いでいることに違いはない。

丁度平和の祭典のオリンピックの直前にある今、今一度人類の生存と繁栄へ向けて何が必要なのか、我が国の今の方向性はそれに対して正しいのか、考えなおしてみたい。ちょうど東京都知事選が終盤に向かいつつあるが、偶々着目されている保育問題を取り上げるポピュリズムでもなく、参議院の結果に単に危機感を募らせるわけでもなく、行政官としての経験をひけらかすでもなく、4年後に平和の祭典を迎える日本の首都の長の候補者として、世界の東京のトップを目指す人間として、人類の平和を実現する姿勢を示すなどの行動があっても良いのではないか、と思う次第である。

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