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 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

実効性のある仕組みは作れないのか?

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ブラジルのリオ州が、財政的にオリンピック開催の義務を果たせないと非常事態を宣言したとの報道があった。まあ、何とか国家として支援して開催するのだろうと思うが、安全面を含めて気になるところではある。翻って、我が国も、財政的には国際金融市場が相応に安定してれば大丈夫だろうと思うが、一方で福島の原発はまだ何も解明・解決されておらず、そこからさほど遠くない東京の4年後の安全性は本当に大丈夫なのか、私は確信が持てていない。

東京といえば、大騒ぎした舛添知事の辞任が決まった。私自身、リコールを考えた一人であり、辞任の結論は正しいと思うが、一方で検察も政治資金規正法の観点からは立件は難しいと言っているようだし、知事の時代の不透明な支出も返金したとすれば、住民訴訟も提起することは難しいと思われる。すると、結局疑念のあった問題は疑念のまま残るし、それ以上に重要なことは、要はこのような首長に相応しくない人間の行為も、抑える方法はなく、最悪返金して辞任すれば良いということにしかならない、ということだ。

ここで、最大の問題は、特に政治資金規正法など議員に関する法律も、法律である以上議員で制定されるということだ。政治資金については、政治活動の自由というある意味で民主政治の観点から最も重要な人権にかかるものだということで、かなりザル的な法律となっているのは周知の事実。しかし、活動の自由と、資金の透明性は別だし、政党助成金という真水が交付されていることに加え、資金管理団体への寄付は寄付金控除を受けるのだから、これを税を通じて国の支援を受けているのであり、その限りにおいて厳しいルールを制定することは当然のことだと考える。

従って、このような限定的な分野について、立法府、或いは議院内閣制において立法府の影響を受ける行政府ではなく、司法府が規則を定めることが出来るように考える(現実に裁判所の規則などは、自分のところの規則なので最高裁判所が定めている)、或いはこれが憲法上難しければ、せめて司法府が原案策定に関与し、更に主権が存する国民の意見を幅広く聞いて、その結果をできるだけ尊重するように法務省で原案を策定して、法務委員会での議論も全てオープンにする中で審議するなど、方法は考えられないか?

国民が、マスコミを通じて政治家の適性にかかる情報を得て、これを踏まえて世論が構成され、それが政治家個々人の行動や選挙の結果に影響を与えるという現在の仕組みは、主権の存する国民がその代表者を選び監視する過程において、実効性あるルールで担保されるべきであり、そのためには相応の捜査権や罰則を持ったルール作りが不可欠だと考える。

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