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 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

報道機関の役割

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国際NGOが、日本の報道の自由度を世界で72位としている。これに対して、日本政府は反論しているようだが、そもそも立憲政治の意味すら理解しない現政権の動向を見れば、反論に意味があるとは思われない。

更に重要なのは、同NGOが日本の報道機関の自主規制に言及している点だ。私から見れば、自主規制というより、政府の公表や政府に対する取材に依存するあまり、発生事象についてまずは疑問を持ち、それを踏まえて本質を解明すべく幅広く周囲に取材するという、報道の本来の在り方自体について、我が国の報道機関の能力が極めて低位にあることが最大の問題である。

一方でゴシップ的な事象については、驚くほど詳細な報道がされる。報道が、民主主義を支えるもっとも重要な基盤の一つであるということに報道機関自身が気づいていないことの問題は大きい。

九州での震災で多くの人が亡くなり、引き続き避難生活を強いられている方々が多数いる。この関係で、避難場所ごとに何が必要か、何が不足しているか、情報が錯綜しているという報道があった。ネットがこれだけ普及している時代に、ましてや同じようなことが東北で経験されたにもかかわらず、何の改善も見られないことが不思議だ。

ある意味で、現地を含めて最もネットワークを保有している報道機関が協力し合えば、このような情報の整理と共有は簡単に出来るのではないか?

また、今回の地震で断層が想定より長く存在することが分かったという報道もあった。これは以前から私が指摘していることだが、結局どのような調査をしようと、地震が起こってみないと分からない断層は存在するのであって、それにも関わらず現在の知識に基づいた推測で、活断層はないから原発は安全という判断がどれだけ意味があるのか、と考える。

電力需要への対応による経済活性化の要請という金科玉条だけに踊らされ、単に反対運動をワイドショー的に捉えるだけの昨今の原発に関する報道を見るにつけ、今一度、総理がいつも公言する「国民の命を守る」という政府の役割から考えた時に、本当に今の原発政策をどう考えるべきかという本質を突いた報道を期待したい。

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