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 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

科学技術は大丈夫?

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先日、私のブログでも絶賛したSTAP細胞の件、その後色々と疑義が出てきて、とうとう論文取り下げという方向で議論がされている。とても残念だが、報道で言われている状況からすれば、あまりに初歩的な点が守られておらず、とても大発見の成果があるようには感じられない。

怪我人に鞭打つようだが、そもそも以前にもネイチャーから強い批判の指摘を受けているのだから、今回再度主張するには、きちんとしたデータを用意し、更に科学の世界の常識として再現の念押しをしてから提出をすべきであった。それが画像の使い回しとなると、あまりに拙劣であり、信ぴょう性を疑われても仕方ない。

加えて、博士論文の他の論文からのコピペ、これも報道で流れているのが本物だとすれば、明らかに流用であり、あまりにお粗末だ。新たな発見は、常識を超えたところから生みだされるのだと思うが、如何にこのコピペの部分が論文の導入部分で根幹にかかるものではないと言っても、研究の世界の常識はやはり守るべきだろう。

それより驚くのは、このような事実が、博士論文にしても、今回のネイチャーへの論文にしても、全く事前に確認されていないことだ。この点で、テレビの報道で、自然科学分野の専門家らしき人が、この世界は研究者の善意を前提に成り立っており、共同研究の場合も相互に確認することはしないと言っていたのを見て、ひっくり返った

確かに、文系であるわが身からして、理系の方々は真面目であり、真理を探究するという志に燃えているので、その善意は相当に信頼できるとは思うが、一方で昨今研究成果に関しても様々な事件が出てきている以上、その影響度、更にはそれぞれの研究者の信頼度への影響を考えると、相応の確認をするのは当然ではないか?

そもそも大学のレポートですら、昨今はコピペが頻繁に行われることからこれを判別するソフトが出来ており、容易に見つけることが出来るはずである。また、画像などもある程度比較確認は出来るはずで、加えて研究分野がある程度限定的であることを考えれば、さほどの労力なしに少なくとも画像の使い回しやコピペは発見できたはずではないか

その意味で、ご本人のあまりに杜撰な対応にもがっかりだが、同時に理化学研究所やネイチャー、早稲田大学などの運営にも疑問が出てくる。もちろん技術者を信頼したいし、新たな科学技術に期待したいのだが、そのためには最低限の常識、倫理の共有化を改めて求めざるを得ない、それほど現代は寂しい時代になってしまった、ということなのだろうか?

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