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 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

本当に秘密ってあるの?

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特定情報保護法案の議論がさかんだ。様々な論点の詳細は知らないが、何故今このような法律がという疑問が出るのは、私だけだろうか?

まず、認識すべきは、そもそも今の世の中に秘密など殆どあり得ないということ。様々な手段で情報を取ることが出来る。次に、わが国で問題なのは、情報が漏れるということより、マスコミを含めて不必要な表現で不必要な情報が出ていくこと、つまりそもそも対外的な状況を念頭に置き、国益を想定した発言が出来る人がいないこと。そして、更に言えば、海外で起こっていることについて、その意味を解釈し政策に生かすインテリジェンス機能がないことだ。

そのようなより重要な課題を無視して、とにかく政府から情報が出ることを阻止する、つまりもっと秘密を持ちたいというのは、まさに時代遅れのお上意識だと思うし、それが例えば福島の現状を生んだと言われても仕方ないのではないか?結局、政府は国民を信じないし、国民の命も守らないということにつながるような気がしている。

防空識別圏などという言葉が巷間を賑わす。中国の動きに反応して、韓国も見直しを進めているそうだ。もちろん中国の明らかな覇権主義は怪しからんと思うが、これに同じ手法で対抗すること自体、無意味だと考える。歴史認識を問うのであれば、まずは覇権主義のぶつかり合いが世界戦争を生んだという、より大きな歴史の流れにもっと思いを致しても良いのではないか

それにしても、私も決して優れているとは思わないが、一国の大統領を「バカ」と表現してしまうわが国のマスコミの国益意識のなさからすれば、情報をどう扱うかという以前であると思わざるを得ない。このようなレベルのマスコミに、報道の自由とか知る権利などという議論をする資格があるのか?知る権利は、マスコミのものではない。我々国民のものだ。

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