やっぱり日本も頑張ろう!
今、とある大学の法科大学院の海外プログラムで香港に来ている。一週間のコースで香港法などについての話を聞く傍ら、同じプログラムに参加している韓国の5つの大学の学生とも交流する機会があるが、彼らの積極性には驚いている。
基本的には英語でのコミュニケーションだが、明らかに発言などの量が日本の学生と異なる。実際の英語の実力や、理解力については、日本の学生も決してひけを取らないと信じているし、控え目なところが我々の良いところでもあるとは思うが、このような場に来ると、やはりある程度積極的に参加することが求められるのではないだろうか?
こちらの方は、一年次で250人くらいいる学校で参加者は10名ちょっとだが、韓国側のある大学は一年次で100名のところ40名の参加、そして法科大学院に入るにあたって英語のレベルも求められるようだ。その点でも、若干の差を感じる。
昨今、司法試験の合格率が低下し続けていることに対する様々な議論があるが、それもあってか益々わが国の法曹は国内の法務に集中し、外を見る目が育っていないように感じる。
今日の午前中のセッションで、ある方が何故日本も中国も韓国も、WTOなどの争訟でワシントンの弁護士を使うのかという質問があった。確かに国際条約などに関して論争する際は、いわゆるコモンローの世界での議論がなじむので、そういうことにならざるを得ないという現実はあるが、もう一方でわが国の法曹の国際分野における経験や能力が欠けている部分もあるような気がする。
もちろん中国や韓国も今は同じだと思うが、韓国の学生の積極性を見ていると、彼らの世界ではこれから進展がみられるような気がする。もちろん海外に出れば良いというわけでもないし、まずはそれぞれの足下の実力を固めることが大事だとは思うが、やはりもう少し海外でも役に立つ層を広げたいと感じるのは私だけだろうか?