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 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

成長鈍化の安易な分析は止めよう!

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今週は北朝鮮の砲撃で号外?を書いたので、今日は短めにする。

安易な成長鈍化の分析

ちょうどエコノミストでJapan's Burdenというタイトルで特集が組まれている。ただ、中身をみると高齢化、内向きの企業文化、日本的な?銀行の企業支援、婚姻率の低下、若者の就業率の低下などお決まりの要因が記載されているだけ。

確かに日本には今活力がないし、このままでは多分沈んでいくことになると思うが、どうもステレオタイプの分析には飽き飽きしている。確かに高齢化はマイナスだ。だが、それは先進国のどこでも起きていることで、問題はそれをあまりに深刻にとらえすぎて元気をなくしていることではないか?高齢者は増えても、海外からどんどん人を入れれば良いのだ。犯罪が増えるなどという抵抗があると指摘する筋が多いが、実は警察などの役所だけが言っているのではないか?人が増えれば、もちろん事件も増えるだろうが、結果として役所の仕事も増えるのだから良いではないか?

外を気にしすぎて価格競争に陥っているだけ

内向きの企業文化は確かに残っているが、これとてひと頃は海外に積極的に投資もした時代がある。それをイエローモンキーが大きな顔をするのは怪しからんとばかりにたたきつぶしたのは西欧諸国ではないか?実は日本の製造やサービスには相応に価値があるのであって、これを生かす方策を考えることが一番の良薬。それを逆に何でも国際競争で安かろう、悪かろうとしてしまっているのは、それこそ画一的な外向きの精神かもしれない。サービス業の生産性が低いから、もっと外資を導入すべきだというが、本当だろうか?

銀行が衰退する産業を引き続き支援し続けるから、新たな産業が育たない、などという指摘はあまりに事実と食い違っていて驚くばかりだ。確かにベンチャーに金を出す銀行はいないが、これとて欧米と同じ。問題は資産家が投資をしないことだ。というか資産家がいないこと。一方で銀行は今や信用創造機能など果たしておらず、従って産業の支援もしていない。そもそも機能を失っていると言ったほうが良い存在だ。

制度や社会の仕組みが問題ではない

婚姻率は、確かに若者の生活が不安定だからというのが理由の一つだろうが、これとて先進国共通の現象。就業率の低下に至っては、となりの韓国などはもっとひどい状態であり、これも社会全体が元気を失っていることが原因で、何か社会的な複雑な要因を探ること自体無理がある。女性の社会進出が進んでいないのは事実だし、女性がもっと進出することで新しいものが生まれることは確かだが、それと成長の鈍化とを関連付けるのは話が違う。高度成長はもっと女性の進出が少ない時代に実現したのだから。

私は単純に日本人が先行きに不安を感じて、縮こまり自信を失っているだけだと思う。ほんの少し思い切って冒険をしてみれば、実はけっこうまだやれるかもしれないのだが。ただ、このままずっと縮こまっていたら、20年もすればだれも気にしない国になるだろうが。

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