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 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

カジノに行ってみよう!

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カジノはギャンブルだけではない!

何度かこのブログにも書いているが、是非日本にもカジノは導入すべきだと思う。だから、まず読者のみなさんには、何とか機会を作って、カジノを見に行って欲しい。

カジノ解禁などと言うと、必ずPTAとか青少年を守る会とかが、「とんでもない」と反対するに違いない。でも、まず認識すべきは、日本には既に競馬などの公営ギャンブルがあること。そして、カジノの機械とちょっと似ているパチンコやパチスロもあることだ。景品を通じて現金化するだけで、実際はギャンブルに限りなく近いことは誰でも知っている。

それより大事なのは、カジノと言うと「鉄火場」を想像するが、実際がどうかだ。だから是非海外のカジノを見に行って欲しい。最近は、マカオとかシンガポールなどのアジア圏で大型カジノが出来ているので、ついそちらに集中するが、元々はアメリカが最初。だから、まずはラスベガスだ。

ラスベガスに行けば、まず街自体が遊園地のようになっているのに驚かされる。ストリップと言われる大通りに沿って、大型のカジノホテルが立ち並び、道路わきで火山が噴火していたり、ジェットコースターが行き来したり。そう、確かにそれぞれのカジノホテルに入れば、必ずスロットマシンが沢山並んでいたり、ブラックジャックなどのテーブルが並んでいたりするが、でもそれはごく一部なのだ。

大人のエンターテインメント広場

ラスベガスは、様々な展示会が催されることでも有名だ。つまりラスベガスは、カジノだけではないのだ。それに、皆知っている通り、世界的なボクシングのタイトルマッチは、大体ラスベガスで行われる。そして、10件ほどある一流のカジノホテルでは、どこでも世界一流のエンターテイナーがショーをやっている。

それぞれのカジノホテルは日本のホテルからは想像もできないスペースを持ち、その中に世界の有名ブランドの店が立ち並ぶ。そして、世界一流のステーキハウス、フランス料理店、中華料理店などがあるのだ。

つまりラスベガスは、年に1度、家族を連れて数日滞在して、おいしいものを食べ、素晴らしいショーを見、ちょっと買い物をする、そういう大人の遊園地なのだ。そして、その空いた時間で人類の本能である直感を試す。それがスロットマシンだったり、カードゲームだったりする、というわけだ。

カジノの歴史

ラスベガスは、元々はバグジー・シーゲルというマフィアが砂漠のど真ん中にカジノを作ったことから始まっている。ウォーレン・ビィーティ主演の「バグジー」という映画を覚えている人もいるだろう。だから、PTAの人たちが、やくざとの関係などを心配するのは理解できないわけではない。

でも、戦後このマフィアとの関係を断ち切るのがアメリカのカジノの歴史だった。そして、今はカジノの運営に関わる人たちだけではなく、そこにスロットマシンを納める会社などを含めて、すべての関係者は、それぞれの地域のカジノ専門の調査委員会の調査を受け、その認可を取らなければならないことになっている。

私も、カジノの中心ラスベガスのあるネバダ州で自分の認可手続きの経験があるが、それこそ過去5年の日本国内の銀行口座の入出金をすべて提出し、現金で500ドル(4万円ちょっと)を超える払い出しについてすべて説明させられたりした。

つまりアメリカのカジノは、絶対にマフィアや、その他脱税など不正に関わった人は関与してはいけないことが明確に意識されているのだ。そして、そのために徹底した調査を行っているのだ。ひょっとすると日本の警察よりずっと厳しいかもしれない。

だから、同じような手続きを作れば、PTAの人たちが心配するようなことは必ず避けられると信じている。

カジノの経済効果

とにかく、今や世界中でカジノが増えている。それどころか、既に欧州の各国では、オンラインカジノというネットでギャンブルが出来る仕組みまで徐々に合法化の流れの中にある。アジアでも、既にマカオが世界一の規模になり、シンガポールが大規模なカジノを設置した。韓国は以前から外人向けのカジノは整っているし、カンボジアやフィリピンも伸びている。更に台湾でも大規模なカジノ誘致の計画が議論されている。

これは、やはり中国という大規模経済圏の成長によって、そもそもギャンブル大好きの中国人が、国内で許されないカジノにどんどん行き始めているということだ。まだまだ成長するとみられる中国経済を念頭に置けば、日本でもカジノを作ることで、大きな経済効果が見込める。大手のカジノは、一つで1兆円の価値があると言われるくらいの収益を上げるのだ。

そして、同時にそこで働く人は1か所で1万人を超えるのは珍しくない。雇用効果も見込めるというわけだ。アメリカのカジノと言えばラスベガスだが、実は今や全米でカジノを許可していない州は2つだけ。これは、1990年代に、疲弊するアメリカの原住民(インディアン)の居留地の再興のために、居留地の中でのカジノ運営を認めたことがきっかけだ。

つまり地域の経済政策としてカジノが使われたわけだ。今やカリフォルニア州だけで、スロットマシンが2千台を超えるカジノは20か所くらいあると思う。まあ、これはどちらかというとあちこちにあるので、日本のパチンコ店に近いかもしれないが。世界最大のカジノは、スロットマシン7千台以上を擁するコネティカット州のフォックスウッドというカジノだ。これらはすべてインディアン・カジノと呼ばれる。つまり居留地の再興策が元なのだ。こんなことからも、カジノが経済浮揚効果を持っていることが分かるのではないか?

次回は、カジノでの遊び方を紹介する!

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