オルタナティブ・ブログ > マイク丹治の「グローバル・アイ」 >

 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

最低の人物と烏合の衆

»

勘違いの集団

この間、知人の経営者がある閣僚に会った時の話を聞いた。「現首相は最低の人物」だとコメントしたそうである。だが、その割には、その閣僚は現在のポストに居座っているようにも見える。確かに、首相は今や目もうつろで、消費税についても言いだしたは良かったものの、その後どんどん低所得層への配慮に関して発言がブレるなど、問題が多いのは事実だ。

でも、周りはどうか?一年生議員が内閣や党の幹部に対して批判めいた発言をしているが、その半分はおそらく党内の反対勢力の代理発言だし、残りの半分はそれこそ自らの立場や価値を勘違いしての発言で、これが国民にどう映るか、全く考えていないとしか思えない。

確かに、国会議員は選挙で選ばれていることには間違いない。だが、だから自分のすべてが国民に支持されているとか、自分の考え方すべてが支持されているというわけでないのは自明の理である。でも、どうもテレビのニュースを見ていると、国会議員に「自分の意見が国民の意見だ」という大きな勘違いがあるように思えてならない。この勘違い、実はマスコミの勘違いでもあるので、共通点がある。マスコミ自身も、自分たちが一番国民の意識を理解しているという大きな勘違いをしているのだから。

危機的な状況なのに、政権運営は赤子と一緒

政治家とこの動きを報道するマスコミがそろって勘違い、痴呆状態だから、国民はますます政治離れを起こすのは当たり前だ。

厚生労働省で職員のアンケートを取ったら、官僚から政務三役は勘違いがはなはだしいという指摘を受けたという記事を読んだ。むべなるかな、である。繰り返しになるが、民意を軽んじるということではない。ただ、厚生労働行政一つとっても、これは極めて複雑な問題であって、それがきちんと仕事もしたことのない、ましてや厚生労働行政の対象分野の知識も十分にない政治家に分かるはずはない、ということを政治家は認識すべきだということだ。

そして、官僚の言いなりになる必要はないが、彼らの知識や経験を尊重し、一方で行政組織以外の情報や民意をくみ取って、それこそ毎日徹夜してでも課題解決に悩み、反対意見を持つ人間と議論を重ね、一番国民のためになる結論を見出す、というのが国会議員の、或いは内閣の閣僚や副大臣、政務官の役割ではないか?

それが、衆議院選挙で大勝して、自らの経験のなさを忘れ、浮かれて勘違いして勝手なことを言ってきた結果、国民が離れ始めている、つまりそもそも民主党は政権政党として国家運営をするだけの能力も経験も全くないということを露呈してしまった、ということだ。

年金、保険、財政、すべて待ったなし!

だからと言って、自民党に戻れば良いというわけではない。ただ、自民党は政権を保持していた一つの時代において、その環境に適した政権運営の仕組み(部会制度)を持ち、官僚をうまく使ってやっていたことは事実だ。だから、民主党も、勘違いや思い上がりを反省して、国民のために頑張る思いを見せれば良い。

何を言っても、年金や保険は必ず破たんすることは明らかだ。これを防ぐ手だてなどない。国家財政の破たんも時間の問題だ。これも簡単に負債を減らすことは出来ない。まずは、このことを明確に国民に伝えることだ。国民は既にこのことを認識している。それにも関わらず、破たんしない、何とかする、と言うから、信頼を失うのだ。

年金や保険は、最低限の仕組みとして維持するのであれば、得られるメリット(年金であれば年金額そのもの)を削減するしかないのだ。国家財政は、これもまた回復不可能。唯一の手段は、やはり公務員の給与削減と増税だ。消費税が社会保障のためなどと言う詭弁は成り立たない、財政再建のために必要なのだ。だから法人税減税などやっている余裕はない。

こんな状況なのだから、そもそも政権党の中で内部抗争などやっている余裕はないはずだし、閣僚が「最低の人物」というのであれば、せめて最低ではない、危機的状況において政権を委ねて信頼できる人物にぜひ代表選に出馬していただいて、挙党一致でまずは国民のために働いていただきたい。そして野党もまたこれに協力をする、というところから国の再生へ向けた政治の再生を期待したい。

ドイツや日本は、景気変動の中で企業が雇用調整にいきなり入る手法を取らないので、失業率は比較的低いと言われている。確かのその通りかもしれないが、その結果?一方で失業者における6カ月を超える失業者の比率では、先進国中5位となる。つまり恒常的な失業者は多いのだ。もちろんきつい仕事をしたくないとか、本気で働く気のない人間も結構いるとは思うが、ある意味構造的な失業が定着化しているとすれば、悩みは深い。

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する