「ありがとうございました」のタイミングを考える
先日、居酒屋に行く機会がありました。
靴を脱いで上がり、掘りごたつ式になっているお座敷でした。
途中、用事があって一旦外に出るために靴を履いたら、お店の人に
「ありがとうございました」と言われました。お店の人にしてみれば、
『トイレに行くなら備え置きのサンダルを履くはず。靴を履いたのだから帰るのだろう』 と、判断したのかも知れません。
それで、昔、友達と入った喫茶店でのことを思い出しました。
友達のタバコの煙が、吸わない私の方に流れて来たので、友達が気を使って
「席を替わろう」 と言ってくれました。
そこで、お互いに立ちあがった瞬間に、お店の人が
「ありがとうございました!」 と言ったのです。
その頃、まだ若かった私たちは、まだ食べ始めたばかりのデザートやコーヒーを残したまま、会計を済ませてお店を出ることになってしまったのです。今だったら、
「席を替わっただけです」 と言う勇気はあるのですが・・・
先日の居酒屋のケースも、
・冬場なのにコートを羽織っていない、薄着ではないか?
・女性がバッグを持たずに手ぶらで来たのだろうか?
・ひとりで先に帰るなら、他のみんなと挨拶を交わすのではないか?
そういう視点を持って考えたら、帰るようには見えなかったでしょう。
ひとりひとりのお客様の様子など、そこまで細かく見ていられないのかも知れませんが
この2件は、どちらも私たちしかお客がいない時間帯でした。
食事中のお客様が席を立つ理由としては、電話を掛けに外に出る、タバコを吸いに外に出る、トイレに行く、雑誌や新聞を取りに行くなどが挙げられます。また、小皿が欲しい、台ふきんが欲しい、追加注文をしたい、といった御用もあるでしょう。
このようなよくあるシーンでは、その場は特に意識せず、やり過ごしているのだと思いますが、『なぜか居心地が良い』 とか 『どこか感じが悪い』 という、思い出せないような無意識レベルの快感・不快感は、お客様が「また行きたい」と思うかどうかのところで、実はかなり影響しているのではないでしょうか?
「ありがとうございました」は、飲食店では特にそのタイミングを考えないと、お客様に気まずい思いをさせてしまいます。お客様が何をしたいのか、何をしようとしているのかについて関心を持って、付かず離れずの接客を心掛けたいですね。
従業員にもお客様にも 『なぜか居心地がいい』
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