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トップレベルのプロスポーツから草野球などのアマチュア競技に至るまで、スポーツのさまざまな場面でITが活用されています。いまやITはスポーツを支える重要な存在といえるでしょう。本ブログでは、さまざまな切り口から「スポーツとIT」を眺めていきます。

スポーツ競技団体の運営をITで支援

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 2010年8月26日、文部科学省は「スポーツ立国戦略」を公表しました。スポーツ立国戦略は日本における新たなスポーツ文化の確立をテーマに、すべての人々のスポーツ機会の確保、安全・公正にスポーツを行うことができる環境の整備を目指します。具体的には、「ライフステージに応じたスポーツ機会の創造」「世界で競い合うトップアスリートの育成・強化」「スポーツ界の連携・協働による好循環の創出」「スポーツ界における透明性や公平・公正性の向上」「社会全体でスポーツを支える基盤の整備」という5つの重点戦略を掲げています。

 このようにスポーツ立国戦略が重視する「人」(スポーツをする人、観る人、育てる人)に対して、ITを用いてより良いスポーツ環境の構築を図っているのが株式会社スポーツITソリューションです。

 同社は、電通とクララオンラインの合弁会社として2010年2月に設立されました。「21世紀のスポーツ環境を創る」を経営理念に掲げ、事業内容としてはスポーツ競技団体やチームなどへITシステムやコンサルティングサービスを提供することで、競技者やそれを取り巻く人々を支援します。


●スポーツ競技団体におけるIT活用

 新会社立ち上げに当たり、その背景にはスポーツ業界、特にスポーツ競技団体のさまざまな場面でITとインターネット活用の余地がまだ多くあったということでした。現在、日本では、財団法人日本体育協会(JASA)に日本サッカー協会や日本陸上競技連盟をはじめとする55の中央競技団体、全国47の都道府県体育協会、4つの関係スポーツ団体、3つの準加盟団体が加盟しています。

 「例えば会員管理については、競技団体の多くが会員データを紙やExcelで管理していますが、インターネットを有効に活用して情報基盤を整備することで、団体にとってはより効率的に業務を回すことができるとともに、競技者や指導者にとってはより質の高いサービスを享受できるようになります。また、スポーツをより身近にするためにモバイルへの取り組みにも注力しています」と同社の石元龍太郎社長は説明します。

 スポーツITソリューションは、スポーツ競技団体に会員管理システムを提供し、会員データを整備などするほか、各競技者の記録の蓄積の促進を図ることに注力するとしています。

 将来的にはITによってスポーツ競技団体とともに新しい像を考えていきたいとしていますが、ともあれ、まずは情報インフラの整備が必要だと同社の前田一成副社長は強調します。

 「各スポーツ競技団体の会員データや記録は関係者にとっては業務上必要な情報、競技者やファンにとっては関心の高い情報であるはずです。これらの収集や管理を容易にすることで、関係者の日々の業務を効率化し、競技者に対するより良い環境づくりを支援します。また、蓄積されたデータや記録を活用することで、競技者やファンがそれぞれ新しい楽しみ方を見つけることを促したいです」(前田さん)

 データベースの構築や管理によるメリットには、例えば、競技者と指導者などのマッチングがあるといいます。学生がある競技を続けたい、より良い指導者を見つけたいと思っても、近隣地域で適切な指導者を見つけられないが故に競技を継続できないケースが少なくないといいます。

 「データベースを活用することで競技者や指導者の登録情報を入手して従来の問題が解決できるかもしれませんし、居住場所の理由から対面指導ができなくとも、指導者さえ見つかればITを活用したオンライントレーニングなどさまざまな方法があるため、競技者の可能性は広がります」と石元さんは力を込めます。

 わが国のスポーツ発展に向けたIT活用――。同社の今後の展開に期待したいです。

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スポーツITソリューションの石元龍太郎社長(左)と前田一成副社長

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