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曖昧さ対応力

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ボストンにいる一つの利点。それは日本人の研究者が多くいることです。

日本人研究者の交流会を目的とした「ボストン日本人研究者交流会」という会で月に1回程度会員の方が各々の研究テーマなどを噛み砕いて説明してくださるのですが、私も経済学など興味のある分野の発表の折には参加しています。(私自身研究者ではないのですが。。)

本日も応用経済学ということで、興味深くプレゼンを拝聴していたのですが、会場の他の分野の研究者達からはデータに関してかなり細かい質問が多くでました。

自然科学を研究しているという方が率直に、どうもすっきりしないという感想を述べられていました。というのも、自然科学の世界では神から与えられた(つまり人間がいる前から存在していた)方式を見つけ出すものですが、経済学の方式は仮定に基づいてモデル作成して誤差を調整してというのが恣意的すぎるように思える、ということでした。私もその気持ちよくわかるなあと思いました。

私も学校の統計学で重回帰分析などを習ったのですが、実際のデータでやってみると「68%説明できる」という結果が出ます。1だと完全にデータの関係を説明できる、と習っても実際のデータで1という結果が出ることはありません。経済学というのは人間が介在している以上、絶対100%ということはないんですね。

実際のビジネスの現場はまさにそうです。教科書どおりのケース、完璧なデータ、というのはほぼないし、またそこまでの精度を求めてデータを分析している間にビジネスからは取り残されてしまいます。

それでも完璧なデータが手に入らないから諦めるのではなく、仮設を立て、できる限りデータの精度をあげ、結果に基づいて実行し、その結果からまた戻って検証する、というトライ&エラーの繰り返しでやっていくしかないんですね。

実際、あるIT企業の面接で「曖昧さに対応する力」を問うと聞きました。

数量的なデータ判断というのはとても大事だし、それがビジネススクールの一つの大きな柱になっていますが、同時にそこで足をとらわれない、一歩を踏み出して結果から検証していく力が大事だなと改めて思ったので備忘録として書いておきます。

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