10年前ってこんなに昔~MTFで感じた世の中の大変化~
先週、ビッグサイトで開催されたマーケティング・テクノロジーフェア(MTF)に参加してきました。
Marketing Automation (MA)が、ドメスティック企業、中小企業にまで浸透してきたな、と市場の対象の拡大を感じたのと、今年は出展企業で「ABM (Account Based Marketing)」を謳っているところも多く、「ABM」もメジャー感出てきたな、というのが全体の感想です。
今回は朝から晩までいくつかセッションの受講もしてきました。
その中で衝撃だったのが、「10年前」と今の比較。
10年前といえば2008年。ちょうどリーマンショックの年ですね。
テクノロジー的には、iPhoneもあったし、私自身もFacebook & Twitterもすでにやってました。
なので、私の中では、2008年ってそんなに「一昔前」という感覚ではなかったんです。
ある講演で指摘されていたのは、世界の携帯出荷ランキング。
2007年世界シェア 1位 NOKIA、2位 RIM(BlackBerry)、3位 Apple、4位 Motorola (source)
2017年世界シェア 1位 Sumsang、2位 Apple、3位 Huawei、4位 Oppo、5位 Vivo、6位 Xiaomi 、7位 LG、8位 ZTE、9位 Lenovo、10位 Alcatel (source)
講演中のメモが無く、後でネットで検索したので、情報元が違うのと、2007年が4位までしか見つかりませんでしたが、10位以内にたしかソニーエリクソンが入っていたと思います。
2007年に圧倒的な世界シェアを持っていたNOKIA。携帯事業は2014年にマイクロソフトに売却して、今はネットワークの会社。携帯市場からは跡形もなく消えてしまいました。
一方2017年では、ほぼ全てが中国や韓国企業に置き換えられ、日本メーカーの姿はありません。
このことが何を意味するかというと、例えば、世界のTOYOTAが10年後には車を売っていない、というような変化、と、講演者の内田 和成 氏(早稲田大学ビジネススクール教授)はおっしゃっていました。
(そんなバカな、と思うでしょう。でも10年前にNOKIAが携帯を売らなくなると予想した人はほとんどいなかったでしょう。)
また、別の講演では、マーケターとしていかにユーザーとエンゲージメントするか、という話の中で、いまや消費者向けでは最大のチャネルとなっている「LINE」の話が出ました。
LINEは今や消費者にリーチする、重要なプラットフォームですね。
企業によって、LINEは重要な広告チャネルであり、カスタマーサービスであり、もしくはオウンドメディアの延長、でもある。今や企業から引っ張りだこなLINEです。
が、LINEも10年前には存在しなかった企業ですよね。(最初に登場したのは2011年)
それくらいこの世の中っていうのは、激しい勢いで変化しているんだ、ということを改めて自覚し、身を引き締めたMTFでした。
マーケティングは常に世の中の変化へのアンテナが大事。
先日、読了した下記の本もなかなか面白かったです。時代についていけず失速した企業の話。