金融電卓と金融業界に憂う日々
会計・財務を含めた基礎コースが来週で終了するため現在授業が大詰めを迎えています。
これらの基礎クラスでは、金融電卓を使うのですが、そもそも金融電卓なんてものが存在することすら知らなかった私。HP12Cという長年業界で愛され続けてきた電卓を前におろおろと日本語マニュアルを読んでいます。
これを使うといわゆる現在価値(PV)や将来価値(FV)の算出、金利計算などの複雑な計算ができるという訳です。が、ご存知のとおり、これらの計算はエクセル表計算でも簡単にできます。
「じゃあ、エクセルだけでいいじゃん。」って泣き言を言いたくなりますが、パソコンができる前の時代はこれしかなかったんだなあと昔(20年前?)に思いを馳せています。また、この電卓は計算するのにちょっと時間がかかるのがなんともほのぼのするところ。数値を入れると、「Running」と出て3秒後くらいに解が出るあたり、「あ、計算してくれているな」という感触があります。と同時にパソコンのある便利な時代に、テクノロジーの進歩に本当に感謝
ところで、ご存知のようにここのところアメリカの金融市場が大変なことになっています。授業中にも教授がそれぞれサブプライムの仕組みについて説明してくれたり、今回のAIG救済の対応について意見を述べたり、と大きな話題になっています。私も毎朝Wall Street Journalを拾い読みしています。投資銀行はI-Bankと呼ばれ、一流MBA卒の(高い授業料で作った借金を返済するのに都合のよい)就職先として従来人気がありましたが、今やモルガンスタンレーとゴールドマンだけになってしまいましたね。教授からも「金融業界がまた上向くまでにはまだ時間がかかるだろう。」と話がありました。私自身は金融業界は全く遠い世界ですが、ただ今後、他の業界、そして世界経済全体に与える影響が本当に心配ですね。
とりあえず今は学生として、目の前の勉強に励むのみです。