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インターネットとそのガバナンスについてつらつらと

JANOG24@日経ホール

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前回JANOG23から半年、JANOG24ミーティングは東京は大手町、新しくなった日経新聞社本社ビルにある、日経ホールで、7月9日10日の2日間開催された。

大手町といえば、大立て替えプロジェクトが進行中。全農,日経,経団連の3つが、新しい区画に新築され、現在旧ビルが建て壊し中。そこには近隣の他のビルが建て換わって入るらしい。今回初めて、新しい区画の方に行ってみた。新しいビルは気持ちいい。

もうそもそも、この辺の内容からJANOGっぽくないというか、何せオフィスから歩いて5分のところにJANOGミーティングの会場があることなんて、そうはない。そういうわけで、ご多分に漏れずというか、両日とも、オフィスで仕事を片付けてから参加し、呼ばれて戻ったりした。

枯渇・IPv6ネタ多し
今回も前回に引き続き、IPv4アドレス枯渇,IPv6に関するプログラムが多かった。全部を見られたわけではないが、両日午後の印象は、「しっかりした発表が揃っていた」である。JANOGを運用を取り扱うので、積み上げなり体系化に欠けるような傾向があるのだが、今回はこの印象を払拭するものが多かった。

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インテックネットコア 北口さん・那須さんの「IPv6導入の指標とは ~通信品質と普及度調査~」 はとりまとめたデータに基づく分析が呈され、会場からのフィードバックも良く、議論として盛り上がっていた。インターネットマルチフィードの外山さん,日経の一木さん(といっても、この人実は高校の同級生だったりする)らによる、「IPv4枯渇に向けて ~コンテンツ提供者はどうすればよい?~ 」は、日経とマルチフィードの共同実験として、日経のコンテンツをIPv6に変換して提供する試み(過去のエントリで紹介)を行っていたが、これのステータス報告。こちらもIPv6対応の具体例として情報価値高いのではないだろうか。

NECビッグローブの川村さんによる「tools ~ネットワークオペレーションの明るい未来へ~」は、運用ツールの寄せ集め的で、それだけだとtipsに留まるところを、かなり網羅的に取り扱って、会場とのインタラクション,今後の活動への企てへとつなげたことで、立体的に組み立てられたのでは。

プログラムページで見えない秀作
プログラムページに見えていないものも充実。木曜午後のライトニングトークでは、jusの波田野さんが、運用プロセスの体系化の必要性を熱く訴え、jusでも今後取り組んでいくとのこと。もう一人は伊波 源太さんによる、ihanetの紹介。ihanetは、個人サイト間でトンネルを貼って、BGPピアリングを行って遊ぶインフラで、取り組みもユニークながら発表も楽しかった。

また、木曜のプログラム終了後には、三井情報開発・仲西さんによる枯渇タスクフォースの紹介,NTTコミュニケーションズ・吉村さんによる、DNS Prefetchによる影響に関する調査レポート,IIJ Randy Bushさんによる、「インターネットはdefault freeだというけど、案外たくさんdefault routeを残しているASがありそうだよー」というお話し。これも、着眼点、調査手法ともにユニークで興味深かった。

これら、資料公開されるといいんだけどなぁ。。


オフトピ:外人相手とJANOG愛
以下オフトピック気味に。JANOGは日本のコミュニティのために日本語でやるところだが、最近外人の参加が目立ってきている。今回も登壇者を中心に、10人くらいになるか。こういうときに問題なのは、APNICミーティングなどで良く会って、実際仲良くしてもらっているので、ついつい、「どっか連れってよ」攻撃に遭ってしまうことである。JPIXユーザ会合があったJANOG前日の水曜日、それと木曜日の懇親会の後、いずれもこのパターンとなってしまい。。。

最後に、こういう場で言うことでもないかもしれないながら。僕はもう運営委員でもないし、ミーティング実行委員でもないので、金曜日は早めに帰宅。すると、打ち上げ会場から電話が掛かってきた。なんでも、今回のミーティング実行委員の一人である女性が、過去に実行委員をやってくれたことがある男性と、JANOGミーティングをきっかけにつきあい始め、遂に結婚することになったとのこと。で、その男性が打ち上げ会場に乱入して、大発表、と相成ったらしい。このお二人お似合いだと思う。お幸せに。そして、このご報告は、おそらく打ち上げ中であろうと思われる時間帯に、mixiでも行われた。それも、それぞれが、相手のマイミクに対して報告する、と言う形式を取った。微笑ましいというか、清々しいというか。いや、おめでたいことでした。

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