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NHK教育の「ITホワイトボックス」

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NHK教育で4月から始まった、ITホワイトボックス。毎週木曜日の23時30分からで、初回は見そびれたので日曜14時の再放送を見た。
金曜日には、僕の身の回りでそこそこ話題になっていた。

第1回(再放送で見た)
出演者には、
進行役のNHKアナウンサーの高市さん。この人は初めて見る。
合いの手を入れるのが森下千里。なぜかこの人NHKでしか見たことないんだけど、ホンワカした雰囲気が好き。
そして、ITのブラックボックスを解き明かしてくれる先生として、村井純さんである。

初回は「メールはなぜ正しく届くの?」と題されていた。キーワードとして挙がったのが、「SMTP」,「@」,「RFC」の3つ。ここまでは番組Webページを見ると分かったのだが、これがどう料理されるのかは謎だった。

まず高市アナから、森下千里に、「電子メールはどうやって届けられていると思う?」という質問が冒頭に。「分かるわけないじゃん、小人さんが運んでくれてんじゃないのー」的な答えが返って、「村井先生、どうなんですか?」と村井さんに振られる。村井さんがどう答えるのか興味深々に待っていたら、「いや、森下さんの答え、いい線行ってます」と。Mailer-Daemonという小人さんが運んでるんですよー、とのことなのだ。
小人さんといっているのは、大昔UUCPの時代には「!」の連結で配送パスを指定しないと届かなかったのが、「@」を使った電子メールアドレスを使う頃にはユーザが気にしなくていい仕組みとして確立したことにつながる。小人さんの動きはプロトコルとして規定され、インターネットのプロトコルが、実用化されても永遠のベータバージョン宜しく、「コメント募集」というタイトルのドキュメントシリーズに収められることになる、「みんなで作る」ものなんだ、と。村井さんもRFC1468の著者として、電子メールが英語以外で使われるようになるのに寄与なさっているわけで。

技術的に細かいところにはほとんど一切触れず、インターネットのプロトコル制定がどんな精神で行われていくかが紹介された形になる。こう料理されますか、と感慨深く。


実は取材されていました。
実は、ITホワイトボックスの取材として、NHKのディレクタさんがJPNICのオフィスを訪ねてこられたことがあった。4月は電子メールがテーマだと伺っていたので、何を話せばいいのかと、同僚たちと考えあぐねていた。
オフィスにいらっしゃって取材と相成った。ディレクタ氏、「私も正直言ってあんまりこの辺詳しくなくてー」とおっしゃっていた。話を伺っていると、PCを一通り不自由なく使うような知識はお持ちのようだが、ネットワークの中身を解剖できる感じではなさげ。

JPNICの仕事が、インターネット推進とIPアドレス管理であって、メールの配信技術などではないこと。ドメイン名だとメールアドレスに関連するが、それもJPRSに8年前に分離したこと、などなどと話すと、だんだんど真ん中な取材相手でないことが分かってくる。そうは言っても、IPアドレスの管理という仕事というのはインターネットのあらゆる通信の根幹なわけで、

 「我々は、サーバが使っているIPアドレスを分配しているわけで、例えば電子メールの配信という観点で言うと、あるIPアドレスの利用者が正しい人かどうか、不正利用じゃないかは、我々のデータベースを参照して分かることなんですよ。SPAMメールのヘッダ情報の分析に使われたり、最近たまにルーティングのハイジャックなんていう事故も起きましてね」
などというと、

「ルーティングってハイジャックされるようなもんなんですか、、、ということは、電子メールが届く届かない以前に、パケットが正しく届くってことも所与ではないんですね」
とディレクタ氏。

詳しくないとおっしゃりながら、ちょっとした情報を基にとても正しく問題の本質理解に到達した感じがした。こういうのがNHKの凄さなんじゃないかなぁと思うところ。ルーティングに関しても電子メールシリーズの後、詳しく取り扱うらしい。


そんなわけで、毎週録画するべく、HDDレコーダーに予約。楽しみにしています。

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