カスタムIEMを自作(その2)
その1の続きです。
夜中に何度かニスを重ね塗りして綺麗に仕上げ、朝6時過ぎに起きて作業開始です。
紙コップでも良いみたいなのですが、大した値段でもないので専用のカップを使ってみました。底が抜けるのが便利です。油粘土で耳型を固定しました。
シリコンに硬化剤を10:1で混ぜます。泡が立たないように控えめに混ぜたのですが、思い切り混ぜた方が良いと思います。使い終わって底に残ったシリコンは最後までほぼ固まりませんでしたので、きちんと混ざっていなかったようです。危ない危ない。固まらないとドロドロでひどいことになりますよね。。
真空にすると、混ぜる際に気泡が入っても、どんどん抜けます。
こんなことに!
ちゃんと綺麗になりました。シリコンがとっとと固まり始めたらどうしよう?と心配していたのですが、ちっとも固まりません。30分程度で固まり始めると書いてあったと思いますが、30分でもまだまだドロドロだったと思います。じっくりやって大丈夫です。
ゆっくりと流し込みました。多少気泡が見えますが、あまり神経質にならなくても大丈夫だと思います。
さて、シリコンは24時間固まるのを待たねばならないので、他のことをやっておきます。
ユニットの特性を測ってみました。
見事なドンシャリで、この音のまま仕上げたかったのですが・・・
ダイナミック型はBA型と異なり、音道を装着するのが難しく、いろいろ悩んで、ようやく思いついたのが注射器です。
こんな感じで良いんじゃないかと思ったのですが、これで測定すると全然違う音になってしまいます。まあ、見るからに音道でフロントロードしてしまいますし、共鳴もあるでしょうし・・・。
音の出口にチューブを密着させる方がまだマシだったので、こうしましたが、これでも全然気に入りません。。
まあ、初回なので、まずは完成させることを優先で・・・。
フェイスプレートをどうするかも悩むところで、100円ショップでいろいろ買ってきてみました。ラメはちょっと少女趣味?でも、UVレジンは100円でもちゃんと使えますね。色付きは便利!
さて、次の日もまた早起きして、シリコンが固まったのを確認し、耳型を取り出しました。結構大変です。まず、カップの透明部分から抜き取るのもそのままでは無理なので、爪楊枝で隙間を空けて台所洗剤を流して取り出しました。耳型は実に取れません。ニスが塗ってあるので密着度が高いのです。しかも、耳型は柔らかいので下手すると千切れてしまうかも知れません。なんとか取れました・・・。
UVレジンを注いで、紫外線装置で固めます。一番興味がある作業です!
情報では30~60秒でちょうど良いという感じだったのですが、40秒だとほぼ全部固まってしまい、30秒でも空洞が少なく、20秒でもダイナミック型ユニットは入らず、17秒で一応良しとしました。UVレジン液は高いのでもったいない・・・。なお、紫外線装置の入口の開いているところには鏡を当てておくと良いですね。
初めてにしてはまずまずでしょうか。
もう少し薄くても良さそうですね。
まだ続きます!
====追記====
せっかくシリコン型があるので、シェルの量産をしておこうと思いました。こんな感じに、入口にはミラーを当てておく方が入口側にも照射されて良いです。
紫外線の様子も・・・
前回、17秒照射でも少し厚かったので、左が16秒、右が15秒でやってみました。中に入れるものが多いときは15秒で良さそうです。
16秒と15秒で左右ペアを作りました。
が・・・
ここでシリコン型が裂けてしまいました!
取り出す際にかなり力がかかりますからね〜。それぞれ7個作って裂けた感じです。本当は離型剤を使うとかしないと駄目なのでしょうね。
まだ元ネタも残っていますし、レジンの方を使ってもシリコン型は作れますので、それほど致命的な状況ではないのですが、シリコンは固まるのに24時間かかるので面倒なのですよね・・・。
とりあえず2組できたので、そのうちまた作っておきましょう。。