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プログラミングでメシが食えるか!?

子供の理系脳を育てる

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昨日、パートナーさんのところから帰宅する際に、途中の本屋さんでこんなものを購入しました。

Wp_20140219_23_51_21_pro 本屋さんなので当然、本なのですが、付録付きです。左から「デジタルアンプ」「スピーカーユニット」「バックロードホーンエンクロージャーキット」がついています。ここまでくると本の方がオマケみたいですね。デジタルアンプは先日種田君も購入しています。

さて、これらの本は自分用ではなく、息子用に買いました。全部で1万円を超えますから、高いプレゼントです。息子の理系の脳みそを活性化させたいという思いです。

息子は現在中学1年生。自分の同じ頃を振り返ると、中学生になった時点で勝手と親にねだっていたのがステレオでした。私の両親はオーディオに興味がなく、自宅には安物のレコードプレーヤーやラジカセしかありませんでした。私は小学4年生からクラシックギターを習っていたこともあり、音楽が好きで、さらに、もともとモノを分解するのが好きだったこともあり、小学生時代はラジコンカーに凝っていましたし、家の中の電化製品をいろいろと分解(破壊)していました。

中学生になって念願のステレオを買ってもらったのですが、当時は安物でも結構なお値段でしたので、コンポの一番下のグレードで、しかも、レコードプレーヤー・アンプ・スピーカーだけを買ってもらいました。ラックも買ってもらったのですが、すかすかでした。当時のコンポは安物でも結構巨大で、その割に音はしょぼいモノでした。

分解・改造好きの私は、早速片っ端からステレオを分解し、改造(改悪!)し始めました。高校生になる頃にはどのユニットもかろうじて動いている状態でした。。

高校生になると、まずは音が悪い最大の原因だと想像したスピーカーを何とかしたいと思いましたが、高校生の小遣いではろくなモノが買えませんでしたので、作りました。長岡鉄男さんという、当時のオーディオマニアには有名な人の本を購入し、20cm2発の巨大なバックロードホーンを作りました。団地の4畳半の部屋に明らかにデカすぎでしたが、迫力ある音に満足!次に、ずっと貯金させられてきたお年玉とかを使って、レコードプレーヤーを購入しました。これは今でも現役です。社会人になってから、アンプを何とかしたいと思い、やっぱり完成品は高いのと面白みがないということで、真空管アンプをキットをベースに組み立てました。さらに、一度一人暮らしで友人にバックロードホーンを譲ったので、今度は20cm1発のバックロードホーンを作りました。

ウォークマン(カセットテープの)が欲しくても高くて買えなかったので、ロヂャースで安物を買ったら、回転ムラがひどくて、しかも、テープ自体もノーブランドを使っていたので、巻き戻しが高負荷過ぎて回らないのは誰もが経験したことでしょう。私はバカなので、回転が悪いなら油を注そう、と、ミシン油を垂らしたらテープが全部くっついた、とか・・・

まあ、そんなことはどうでも良いのですが、そうやって「自分で作る喜び」「改良(改悪)の楽しさ」「失敗の味」とかを味わうことによって、私の理系脳ができてきたと思っています。

今の時代は、音楽を聴こうと思えばスマホで聴けますし、安いアンプ内蔵スピーカーでもつなげばそれなりの音が楽しめます。息子もiPodTouch,iPod nanoとアンプ内蔵スピーカーで音楽を楽しんでいます。が、男だったら聴くだけでなく、いじることも楽しんでみて欲しい、というのが私の思いです。

本当は自分で情報を調べて、自分でお金を貯めて買って欲しいところですが、まあ、時代が違いますからね。別に自分で苦労しなくても簡単に音楽を楽しめる時代ですから仕方ありません。せめてきっかけくらい私がプレゼントしようというわけです。

残念ながら、ちょうど来週の定期テストに向けて妻の目が光っているので、テストが終わってからプレゼントすることにしました。息子は分解組み立ては基本的に大好きなので、楽しんでくれることでしょう。

先日、ProDHCPの構築立ち会いで、ある学校の事務局の方と雑談をしましたが、「今の時代、生徒達は至れり尽くせりで贅沢です。面白みがないとも言えますけどね。」と話していました。私が「でも、ネットワークをハックしたりする学生もいるのでは?」と尋ねたら「それはかなり前の生徒達までですね。最近はまずいません。」とのことでした。必要なモノがなんでも与えられている状態というのは、便利な反面、自分で何とかする力を奪ってしまうものなのかもしれません。

さらに、最近は親も世間も、何でもかんでも危険なモノは禁止。爆竹やロケット花火で対戦することなど今はとても許されませんものね。いろいろな意味で過保護であり、安全志向なのだと思います。それらがモノ作りに必要な理系脳を弱めてしまっているのかもしれないと個人的には考えています。が、部屋の中でラジコンのメンテナンスをしてオイルをまき散らしたり、塗料付けにしたプラモデルを燃やしてススの雨を降らせたり、酢と重曹を混ぜて中和反応を楽しんで部屋中酸っぱい臭いにしたり、スピーカーや楽器を塗装してシンナー臭くしたり、コンセントにマブチモーターを突っ込んでブレーカーを落としたり・・・ということを我が家でやったら、妻がカンカンになることは間違いありません。。

私の理系脳を育ててくれたのは、これらのことをしても、ほとんど怒らず、なんでもやらせてくれた母のおかげなのでしょう。まあ、そこまでむちゃくちゃはさせてあげられないとしても、子供達にいろいろなきっかけは与えてみたいと考えているのでした。

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