「Winny」と「くまのプーさん」の意外な関係 ― コンテンツマッチ広告に関する覚え書き
先日あるサイトで"winny"を検索したら、右のような「関連商品」(Amazonへのリンク)が表示されてしまいました。
コンテンツマッチ型の広告(AdSenseなど)というのは面白いもので、うまくマッチすればコンテンツの付加価値になります(「おお、こんな本/サイトがあったのか!」)が、外れればゴミ(「余計な情報出すな、浅ましいぞ」)です。
今年は主に*ListFreakを砂場として遊んでいました。ハッと学んだことをまとめておきます。年末ですしね。
AmazonのSimilaritiesが最強
(注:まったくの主観ですよ)Google AdSenseとAmazon ECSを試した範囲内での感想としては、Amazon ECSの"Similarities"オペレーション(「この商品を買った人は…」というやつ)が一番「フィットする」内容が返ってきます。
*ListFreakでは、書籍の情報がコンテンツに含まれている場合、Similaritiesを探させています(例:「BOP(貧困)市場におけるイノベーション12の原則」)。「この商品を買った人は…」は、Amazonサイトでもつい見入ってしまう部分。この情報を持ってくることができるのは嬉しいですね。
ページを特徴づけている情報にフォーカスする
Similaritiesが面白いのは、第一には広告でなくリアルな購買情報に基づいているからでしょう。同時に、漠然とした情報でなく特定のアイテムに関連しているので興味を持って読んでいる人の役に立つ、という側面もあります。
そういった意味では、ユーザが能動的に入力して検索した言葉は大事にしたいところ。*ListFreakでは、サイト内検索の結果を表示する際に、同じ言葉でAmazon ECSのItemSearchをかけた結果を表示しています(例:*ListFreakで「貧困」を検索)。
Google AdSenseには強調したいコンテンツをGoogleに知らせる、セクションターゲットという機能がありますね。ページ内のコンテンツが少ないと、サイトメニューの内容に関連したような広告が出てしまうことがありますが、そういったハズレを防げます。
出す場所や文脈を絞る
人間は、不要と認識したものを無意識にフィルターしてしまいます。のべつ幕なしに、いつも決まった位置に広告があると、自然と目が回避してしまいますよね。ですので、文脈上ふさわしくない、あるいは良いマッチが期待できない場合には、広告を表示しないといったメリハリがあって欲しいと、一ユーザとして思っています。
*ListFreakでは、Similaritiesが取れないページでは、上記の「ページを特徴づけている情報にフォーカスする」という原則に従い、タグ(リスト登録者がそのリストに付与したキーワード)の幾つかを使ってItemSearchを掛けています。それでも結果が得られなければ、表示しません。また個人用のリストを表示している時には広告を表示しません。個人リストをメンテナンスしているときには、広告は付加価値にならない気がするので。
Amazonは「Amazonおまかせリンク」という、AdSenseのようにページの内容に応じた商品を表示するサービスをベータ運用しています。これは起-動線で一時期使ってみましたが、全般にまだ精度が低いように思えるのと、あまりに関連性の低い商品が出て興ざめなことが多かったので現在は見合わせています。マッチした結果がなければ、AdSenseのように公共広告を出して世のために役立つとか、あるいは表示しない方が個人的には好ましいです。