悪い知らせの伝え方(SPIKES)
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医者が患者に悪い知らせを伝える。その際のフレームワークが提唱されていることを知りました。これは応用が利きそうなので、速攻で意訳。
- Setting ― 設定。
適切な場を設定する。プライバシーの確保や必要な第三者の同席など。
- Perception ― 認識。
質問によって、受け手が何を知っているか、どんな気持ちでいるかを知る。
- Invitation ― 確認。
受け手がどこまで知りたいかを知る。
- Knowledge ― 伝達。
良くない知らせであると前置きをした上で、情報を伝える。その際には、Pのステップで引き出した受け手の語彙を使い、受け手の理解を確認しながら少しずつ。
- Empathy & Exploration ― 共感と探索。
受け手の反応に共感を示す。必要なら受け手の気持ちを探る。
- Strategy & Summary ― 戦略と要約。
受け手の理解を確認する。ミーティングの終わりには、次にするべきことがお互いにはっきり分かっているようにする。"Conversations In Care - Chapter 5: S-P-I-K-E-S Makes Breaking Bad News Easier"
ハッとしたのは、著者が強調していたPのステップ。患者の状態(現状に対する知識や、精神状態など)もさることながら、患者が使っている言葉を収集することを目的としています。以降のステップでは、その言葉を使ってコミュニケーションしていくことを勧めています。
仕事や家庭に応用してみようと思った方は、一度上記URL(英文ですが)を見てみてください。コミュニケーションのポイントが上のリストよりは詳しく書いてあります。
ただ、部下から上司に対しては、ちょっと難しいかな。進捗報告にどう応用しようか考えてみたのですが、妄想が先走ってしまい、どうもうまく行きませんでした。
- Setting
上司の後を追って、煙草部屋に。 - Perception
あなた 「例のプロジェクトの進捗についてですが…」
上司 「ああ、なかなか遅れが取り戻せないみたいだな」 - Invitation
あ「進捗について、本当のことをすべて知りたいですか?」
上「?当たり前じゃないか!」 - Knowledge
あ「そうですか、そうおっしゃるなら…実は悪いニュースをお知らせしなければなりません…(ウラ進捗と呼ばれていた、本当の進捗状況を見せる)」 - Empathy & Exploration
上「な、なんだ、これは!先週までの報告とまるで違うじゃないか!」
あ「お気持ちはよく分かります。怒りを感じていらっしゃるのですね」
上「当たり前だー!」 - Strategy & Summary
あ「進捗について、お分かりいただけたでしょうか」
上「くどくど言うな!」
あ「では今後の計画について…」
上「お前にはもう任せておけん!」
(参考)
*ListFreak - SPIKES - 悪い知らせ(病気など)の伝え方
*ListFreak - 悪い知らせ(解雇など)の伝え方
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