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エンタープライズコラボレーションの今と今後を鋭く分析

SIerってマーケティングが下手だよね

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 SIerの営業力強化関係でもうひとつ。

 もしSIerが営業力を強化する場合、昨日書いた営業バックス以外にもうひとつ強化した方が良いと思っている機能がある。それはマーケティング機能だ。

 SIerにおいて営業部隊をどうするかについてはわりとよく議論がされる。営業と開発を一緒にするか別にするか、営業部隊を顧客(業種)別編成にするかソリューション別編成にするかといった議論や検討そしてそれに伴う組織変更はよく見る。ところがSIerでマーケティング部隊をきちんと編成し全社的にマーケティングを展開している会社は少ないように思う。

 昨日も書いたが最近のSI案件は大規模化・複雑化しているので、受注に際しての提案活動や営業工作も大規模化・長期化する傾向にある。従来の現業部門に配置された営業部隊だけでの提案活動では、幅広いソリューションを組み合わせた提案や潜在的ニーズの発掘から手がけるような長期の営業活動が難しくなっているように思う。

 先行して獲得した事例の横展開や別業種同職種へのソリューション適用、他部署の他のソリューションとの複合展開やクロスセリングなど全社的にマーケティング戦略を練ってから動くような活動が必要なのではないか。SIerとしてのブランド戦略やアライアンスや品揃えの整理などもそうだ。

 これまでSI案件というと別に営業をそんなにかけなくても獲得できたし、そもそもSIerの顧客というのはグループや企業系列の会社だったり既存システムの保守先が大半で、営業部隊こそ必要でもマーケティングなんてのは不要だったのかもしれない。
 でもこれから系列取引が減り提案内容重視の競争入札的なSI案件が増えてくることを考えると、SI業界も他の業界と同じようにマーケティングについて一度良く考えた方が良いと思うのだ。

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