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エンタープライズコラボレーションの今と今後を鋭く分析

星野ジャパンにみた徹底力の凄さ

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 野球のオリンピック予選を見ていて、印象に残った点がある、それはピンチというか緊迫した場面で、ベンチにいるキャプテンである宮本選手から事細かく守備位置などの指示が出ていたこと。解説者がその光景を見て、何故そこまでやるのかを

 「『プロだからわかっているはず』というのですましてはいけない。」
 「『1点もやらない考えなのか、最悪のケースを防ぐのか』皆の意思を統一することが大事」

と説明して、あえて声に出し必要なら相手の選手のところまで行って口頭で指示し徹底する姿を誉めていた。

 すごいと思う。当たり前のようだが、ほんのちょっと差で勝敗がつくときにはここまで意思統一しないといけないのだろう。そしてやはり、最後は声に出して本人に面と向かってコミュニケーションを取るようにこれが基本なのだろう。
 良く、「いつも言っているから」とか「あたりまえの事だから」と言って社員にメッセージを伝えたがらない経営者や中間管理職がいるが、こういうシーンは見習ったほうが良いと思った。

 各種の社内コミュニケーションに関するアンケート調査を見ても、経営者や管理者が「会社の方針や目標はきちんと伝えている」と思っているのに対して末端の社員は「会社の方針や目標は不明確である」と思っているようで、たいていの場合アンケートなどでの両者のポイントの差は大きく開いている。社長などの組織のトップからのメッセージは、未だ多くの組織の社員に届いていないのである。

 「わかっているはず」「いつも言っていることだから」ですませずに、必要な際にはいつでも具体的な言葉にして繰り返し相手に届けて意思統一する事、そんな基本的なことから徹底してやれるのが勝てる組織である、ということを星野ジャパンは見せてくれた。

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