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エンタープライズコラボレーションの今と今後を鋭く分析

組織をまたがる情報共有ニーズ

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 最近非常に困ることがある。プロジェクトチーム内での情報共有の手段である。プロジェクトチームが自社の人だけであれば自社内のポータルなりファイルサーバで情報を共有できるのであるが、最近はお客様だけでなく自社以外の複数の外部の人を含めた形式でプロジェクトチームが編成されてコラボレーションを行なうことが増えてきている。

 現在はプロジェクト参画企業のどこか一社が自社のメールインフラを使って、同胞メールアドレスやメーリングリストを提供してくれることが多い。短くて単純なプロジェクトであれば、メールまたはメーリングリストでなんとか切り回せるのであるが、プロジェクトがちょっとした大きさになるとメーリングリストはすぐに崩壊する。大きな添付ファイルが飛び交い、それらのどれが最新なのか判らなくなり、打合せの最初に資料のバージョン確認から入るようなはめになってしまう。

 なにか良い方法は無いのだろうか?私の所属する会社も例外に漏れず、資料などの業務上の電子ファイルを自社以外のサーバにおく事はセキュリティポリシーで許していない。したがってインターネットにある無料の掲示板やグループウェアのASPサービスを使うことも出来ない。
 
 自社のDMZにセキュリティの堅牢なグループウェアかプロジェクト管理ツールを置いてもらえないだろうか?そんなに沢山の機能は必要ない。グループで共有できるスケジュール、テーマごとに議論の出来る掲示板、フォルダ構造を持ったファイル共有ツールくらいで充分だと思う。但し、インターネットを通じて外部の人と情報交換をするという性格上、厳重な不法侵入防止やセキュリティ対応用のログ管理などは充実させないといけないかもしれない。あとは、参加ユーザの管理が簡単かつ高速に行なえることとプロジェクト終了時にデータを完全に消去できるくらいか。
 
 昔と違って企業外へも情報交換のニーズは広がってきている。こういった問題は、多分私の周りだけでなく世の中一般に増えてきていると思う。分社化やアウトソーシングによって社内だけでなく外部の人を交えて仕事をやることは昔より格段に増えてきているはずである。
 
 グループウェアのASPサービスは結構増えてきているが、前述のようにASPだと契約できないケースは多い。もしこの企業間のセキュアな情報共有用システムが非常に安価にパッケージ提供されれば売れそうだ。いやむしろサーバ設置の必要のないP2P型グループウェアのほうがチャンスがあるかもしれない。P2P型であれば参加メンバーの各社が同じソフトを自社の社員分だけ購入すれば済むのだから。
 
 そういえば、昔アリエル・ネットワーク株式会社のセミナーに出たときに導入事例でこういった例のことをあげていたような気がする。それにマイクロソフトもどうやら次期OfficeにGrooveを組み込むらしい。今度一度真剣に検討してみようか・・・

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