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新規事業の哲学

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 ゴールデンウィークということで、読み返した本の紹介

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新規事業の哲学(棚橋康郎 著:NTT出版)

 実のところ私もこの「新規事業の立ち上げ」というものを経験したことがある。いや、今もその途中だと言ったほうが良いかもしれない。大企業で新規事業を立ち上げている人と出会うことも多い。その自分の経験ともあわせながら読み進んだのだが、相当箇所のところで同意できる部分があり、また私が苦労した理由の謎解きの部分もあり非常に参考になった。

 著者が新規事業に取り組む心構えとして掲げられている

  • 市場が唯一の裁判官
  • ジョイントベンチャーは難しい
  • フィジビリティスタディにも限界はある

 は参考になったし、新規事業の成功法則の

  • ベンチマークとマイルストーンによる事業進捗のモニタリング
  • 企画者を事業推進者に起用

という部分にも納得感がある。ちなみに私が最も注目した1文は「事業推進責任者の『志の高さ』『目線の高さ』で事業はほぼ決定的に規定される」というところであった。まだうまく言葉に出来ないが、なんとなく事業推進者の眼を見るとその相手の進めているその企画がどのくらいまでいきそうなのかもわかるような気がするのである。こう書くと当然、逆に私の眼は相手のどう見られているのも気になるところだが・・。

 この本でも筆者が書かれているように、世の中の企業における新規事業(注:ベンチャー企業ではない)の90%以上は失敗に終わっている。でも逆を言えば数%は成功していると言うことでもある。その数%になる必然性はなにか?そのヒントがこの本には含まれている。

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