Windows Phone日本市場再突入へ!!
マイクロソフトのWindows Phoneですが、ここにきて動きが出てきました。まず、マウスコンピュータがWindows Phoneの開発に着手したことを発表し、続いてfreetel(プラスワンマーケティング)から2015年末までにWindows Phone端末の発売を発表、そして京セラはWindows Phone端末を試作しMWCで公開することを発表しました。
そして、2015年3月2日から3月5日までスペインのバルセロナで開催したMWC(Mobile World Congress)で各社からWindows Phone端末の発表がありました。
マウスコンピュータは、発表時にはスペックについては明言していなかったのですが、MWCで実機を展示してその内容がわかってきました。まだ、開発段階であり変更される可能性はありますが、CPUはクアッドコアプロセッサのSnapdragon 410、画面は5インチHD(1280x720)、メモリは1GB、ストレージは8GB、カメラは外側カメラが800万画素、内側カメラが200万画素でMicro SDカードを刺すことができ、SIMはMicro SIMとのことです。インプレスのケータイWatchでは、マウスコンピュータのインタビューの中でこんなお話がありました。(マウスがWindows Phoneを作った理由を平井部長に聞く)
Windows Phoneというのは昨年ぐらいからQRD(Qualcomm Reference Design)上だとある程度作れるようになってきました。しかし、その際に何個までバンドを対応させるかというところがある程度ルールとして決まっておりまして、日本で使用されているバンドをサポートしようとしたところ、ベースにしていた基板ではダメだということが分かり、じゃあ、作り替えようということでいろいろと手を加えてきました。
とあります。私は海外から購入したものを売るという並行輸入だと考えていたのですが、設計をされているのですね。更に、開発の苦労話として
一番難しいのは「声」(通話)ですね。もう一つはWindows Phoneというところです。タブレットはWindowsということで、弊社はPCをずっとやっていますので、それも結構大変でしたが、今回は Windows Phoneで前例もなく、Lumiaをたくさん買ってきてどんな風に動くのか調べるところから始まりました。
とあります。Luimaをたくさん買ってきてというのはその心意気を感じます。国内メーカーにはぜひとも頑張ってほしいと思います。
もう一社、国内メーカーではfreetelブランドでスマートフォンを提供するプラスワンマーケティングがあります。この会社はDELLの出身の方が興した会社です。国内ではfreetelブランドでAndroidのスマートフォンを販売しています。XMというハイエンドモデルを店頭で見てみたのですがなかなかいい仕上がりの端末だと思いました。スペック的にはマウスコンピュータの端末とほぼ同様で、イギリスのKAZAM社のODMと言われています。ブランドはNinjaというブランドです。日本ではこの名前で発売されることはないようですが、海外進出を考えて海外ウケするとのことからこの名前を出しているようです。freetelの端末は海外生産でも品質に関しては日本の品質管理のエキスパートが監修しており「安心のJapan Quality」を実現していると言っています。これは心強いですね。
参考出品ながら、日本メーカーの京セラが出したWindows Phone端末ですが、すでに海外展開しているDura ForceというAndroid端末にWindows Phoneを載せて出したというものです。スペックは、CPUがSnapdragon 400(クアッドコア)、4.5インチHDモニタ1280x720です。最大の特徴は米国国防省軍事調達MILスペックに準拠しているということです。確かに写真を見るとかつてのカシオの携帯電話を彷彿させる物理的に強い作りになっています。国内販売の予定は明言されておらず、市場の評価により今後どうするかを決めていくとのことです。
御本家??のマイクロソフトですが、Lumiaの新機種を発表しました。Lumia 640と640XLの二機種です。600番台の新機種で現行の630の後継機になるでしょう。640は二種類出ており違いは画面の大きさとカメラの画素数です。640は5インチモニタでカメラは800万画素(外側)で、640XLは5.7インチモニタでカメラは1300万画素(外側)になります。また、マイクロソフトならではということで一年間のOffice 365のサブスクリプションがつきます。これはWindows PhoneだけではなくPCで利用するOfficeにも適用できるわけでPCでも一年間Officeを使うことができます。残念ながら日本市場では発売されないので日本には適用されないわけですが。
また、AcerもWindows Phoneの新機種を発表しました。Liquid M220という機種で素。これは4インチモニタのローエンドモデルといえるものです。日本発売の話はありません。同時にLiquid Z220というAndroidの端末も発表しました。実はこの機種日本ではブックオフから販売している格安スマートフォンのLiquid Z200の後継機となります。何とかこの流れでM220も日本で出てもらえればと思うのですが。(ちょっと無理な展開ですかね。)
ということで先週はWindows Phoneの話題が久々に出てきました。こうした背景には以下の要因が挙げられます。去年のマイクロソフトの開発者カンファレンスのBUILD2014で、9インチ未満の画面サイズのデバイスに対するWindowsの提供を無料にすると発表しました。また、Windows Phoneのハードウェア制約を大幅に緩和したことです。以前は、カメラボタンを付けなければいけないなど制限がありました。シャーシーモデルという考え方である意味安定した環境を提供できたのかもしれません。しかし、端末メーカーはWindows Phone専用にハードウェアを用意しなければなりませんでした。更にQRD(Qualcomm Reference Design)の端末にWindows Phoneが対応したことにより、Androidが動く端末であればWindows Phoneを動かすことができるということになりました。これが大きくハードルを下げたといえるでしょう。そして、日本ではMVNOの躍進で大手キャリアでなくても(まあ回線は大手キャリアですが)SIMを販売してそれをSIMフリー端末にさせば使えるようになりました。あとは技適さえ通れば日本で使うことができます。元々Windows PhoneはWindowsとの親和性も含めてビジネス用途にも期待されていました。アプリやサービスの充実など非常に大きい問題があるのもまた事実ですが、Universal Appsによりアプリケーションの開発をできるだけ共通化する仕組みもあり、Windows 10になればそれはますます加速していくものと思われます。それでもiPhoneとAndroidで溢れかえっている日本市場で厳しいのは事実ですが、これからもWindows Phoneには期待したいと思います。私もマウスコンピュータかfreetelかどちらかは決めかねていますが、いずれかのWindows Phone端末を買おうと思っています。またこのブログでも書いていきたいと思います。まずは、日本市場再突入に向けて動きがあったことはうれしいことです。
「日本市場よ!私は帰ってきた!」
Windows Phoneのお話はポッドキャスト番組でもお話しています。