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パソコン入りのバッグ。「ひざ」に抱えていても盗まれる~ 通勤中のパソコン入りのバッグに注意(3)

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ノートパソコン入りのバッグを網棚に置いておくことの危険性を

1.網棚のバッグは固定しよう。

2.パソコン入りのバックを盗んだ犯人が返してきた

で紹介したが、バックを「膝にかかえていても危ない」という私のこわーい体験(実話)を紹介しよう。

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 それは1月の異様に寒い雪の日。 あるIT会社のK先輩と慶応仲通りでしこたま飲んで、二人でJR田町駅から大井町方面の電車に乗った時の事である。

 車内は珍しく空いており、人はまばらで、余裕で二人は並んで座れた。

 泥酔した先輩を左横に座らせて、私は並んで扉の隣の席に並んですり、先輩のバックは網棚に置いておくのは危ないので、K先輩の膝に置いて持たせた。

 先輩は泥酔状態ですぐに寝たが、私もかなり酔っていたため扉側のバーに右ひじを着き頬杖を着いてウトウトしていた。

<スリに注意>

 すると、後の駅から乗ってきたと思われる男が、先輩のとなりに座ってきた。(つまり、私、先輩、男の順で座っている)

 向かい側の席には一人しか座っておらず、電車も座れるところは沢山あいているのに、、、、と思いながらも、あまりの眠気でウトウトしていると、先ほど先輩の隣に座って来た男が、親切にも私の先輩にもコートをかけてくれてるのが見えた。

 確かに先輩は薄いコートを着ているだけで、寒そうではあったが、不信に思い、寝たふりをしたまま見ていると、先輩にかけたコートの中で何かが動いている。 そう、隣に座った男の手である。

 私からは、はっきりは見えないが、その男の手は、先輩の背広の右の懐に入ってきているように見えた。

「スリだ!」

 と気がついたが、どうしていいかわからなかった。起きて捕まえようかとも思ったが、ナイフなどを持っている可能性もあると思った。

 妻や子供たちから「そういうことやっていると、そのうちに刺されるからね」と言われるような行動を電車の中でとることが多い私であるが、少し躊躇していた。

 しかし、先輩が財布をすられようとしている時に、黙っているわけにはいかない。

<スリとの格闘>

 そうしているうちに、

先輩の懐から財布が出るのが見えた。

 「こら!」

 その瞬間に私は自分でもびっくりするぐらいの大声を出してコートをはたいていた。そして、その男が持った財布を掴んで、取り上げる。

 そして、私の体が反射的にその男に飛び掛かる動作をした時、、、、。

 別の男性が「なにやってるんだ!」と叫んで”私の”胸ぐらを掴んで怒鳴ってきた。先ほど向かい側に一人で座っていた別の男であった。

 なぜ、自分が怒られるのかが、わからず、胸ぐらをつかまれたまま

「こいつがスリを、、、」

と言いかけた時に、先ほどのスリの男が、先輩のカバンをひったくって、私の後ろを抜けようとしているが見えた。

 私は胸ぐらをつかまれたまま、後ろに思い切り後ろに倒れるように、その男が通るのを止めようとしたが、そのまま3人とも重なり合って、先輩の足元に倒れた。 

 幸い、先輩のバッグのショルダーが手の届くところにあったので、あわてて掴むと、スリと、その男の二人はすぐに起き上がり、隣の車両まで走って、次の駅で降りた。

<寝ている人に、当事者の苦労は伝わらない>

 スヤスヤと寝ている先輩の足元に、先輩のバッグを持った私が倒れ、3、4人の乗客が立って見ていた。

 はす向かいの席に座っていたおじいちゃんから

「全部見てたよ。勇気あるなあ」

とほめられる。 先輩は、相変わらず泥酔してスヤスヤと幸せそうに寝ている。
 
 乗り換える駅で、泥酔して起きない先輩と必死で守ったバッグと財布、そして、網棚の自分のバッグを抱えてホームに降りて、

「A先輩。スラれそうだったんですよ。」

「先輩の財布とバッグを格闘して守ってたんですよ」

と私は言ったが、

「そうか~。じゃあ、次は入船で飲もう」

とのん気な回答しか帰ってこない。

 今起きたことの全てを先輩に知ってもらいたいと思い、先輩の家の近くの飲み屋「入船」につきあったが、結局、その店でも、一杯も飲まずに先輩は寝てしまった。

 私は、誰かに話をしたいという欲求を抑えきれず、店員さんを捕まえて、とうとうと今日起きたことを話した、、、。

 それにしても、深夜の終着駅で泥酔して寝過ごした人を起こすふりをして、財布やバックを盗む人がいることは聞いたことがあったが、スリの瞬間を見ることになるとは。

 後から考えると、先輩の横に座ったスリと、向かい側に座っていて、私に掴みかかってきた男は、グルだったようだ。 私が、向かい側の男といくらややりあっても、それは単なる酔っ払い同士の喧嘩になる。そして、スリの男は逃げるのである。

 今回の学び、、、

 「パソコンを。持つなら飲むな。飲むなら持つな」 

 「帰り道。飲んだら寝るな。寝るなら飲むな。」

*今回の件も、本当に実話です。

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