「俺がいなくなって駄目になった」と言う転職者・異動者
転職や異動した部長・リーダークラスで「俺がいなくなって、あのビジネス(部、商品)は駄目になった」という人を、時々(割と頻繁に)見かける。
私は、このような人に対して、表向きは「そうだねー、やっぱり君じゃなくちゃ駄目だったんだよ。 今の部長は現場意識が薄いからね」などと言ってあげたりするが、内心は、
「君がちゃんとメンバーを育てられなかった証拠だね。 人を育てる力がない証明だよ」
「プロセスや仕組みを作らず、君の力技でやってたんだね。後に残された人や後任は、今頃、必死で仕組みづくりしているんだろうね。可哀相に。」
「チームワークのない組織で、強引に引っ張っていたんだね。 人の良さを引き出したり、人を信用して仕事任せられない人は大きな仕事には向かないよ。」
などと思って見ている。 他人がいうならわかるが、自分でいうのは感心できない。
という私も以前の会社では「俺じゃなきゃ」なんて思って仕事をしていた。 もしかしたら、転職後に「俺がいなくなって、グループウエアビジネスが駄目になった」なんて言っていたかもしれない。 しかし、転職後しばらくしてから考えが変わった。
企業経営、リーダー論などを沢山読み、様々な人の意見を受ける機会が増えて、自分の人間としての浅さを痛感したからだ。 この手の本は沢山あるが、最近読んだ本で良かった(わかりやすかった)本に「「できる人」で終わる人、「伸ばす人」に変わる人」がある。
「何でみんな、俺の言ったとおり出来ないんだ」「これは俺じゃなきゃ駄目だ」などと、少しでも感じていたら、ぜひ、読んでみるといい。 これからの仕事面での人生が変わるチャンスである。 力はあるのだから。
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