「KINGSOFT Office」や「CAMCARD」のキングソフトが純利益1億円超:1分で読める注目の非上場企業の決算まとめ
Microsoft Officeにそっくりで互換性があって安い「KINGSOFT Office」でおなじみのキングソフト株式会社の純利益1億円超で黒字転化、2015年9月30日の決算速報です。
第10期決算公告(2014年12月31日現在) 電子公告より
当期純利益()内は前年比
112,381千円(前年は△16,842千円、黒字転化)
利益剰余金()内は前年比
145,393千円(前年は42,811千円)
過去の決算情報
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企業情報
企業概要
中国最大のソフト開発販売会社の一つである、金山軟件有限公司の日本におけるJVとして、2005年に設立された。「インターネットを便利にする」という企業理念のもと、創業時から提供の「KINGSOFT Internet Security」や互換オフィスソフト売上No.1の実績を持つ「KINGSOFT Office」、シリーズ累計では10億ダウンロードを誇るAndroid向けクリーナーアプリ「Clean Master」、社内SNS「WowTalk」、名刺管理アプリ「CAMCARD」など、様々なサービスを展開しており、日本独自のアライアンスにも取り組んでいるようです。
最近の動向
2014年には「CAMCARD BUSINESS」でソフトバンクテレコム株式会社との連携販売を開始したり、2015年には資本関係のある「Cheetah Mob ile Inc.」が展開するグローバル広告プラットフォーム「Cheetah Ad Platform」を日本市場向けに展開し、モバイル広告事業にも本格参入しました。
余談ですが・・・
キングソフト社といえば、同社の設立来の主力製品である「KINGSOFT Office」が印象的です。上記リンクの下部説明にも書いてありますが、Microsoft Officeにそっくりで、Microsoft Officeと高いファイル互換性を持つ、Microsoft Officeより安い製品という特徴を堂々と全面に売り出したスタイルは、今の日本ではなかなかお目にかかれないもので、大陸的な大らかさに微笑んでしまいます。
元々、こういう展開になったのは、同社のワープロ製品は90年代初頭に中国で90%ものシェアをとっていたところを、Windows 95によってOSと一体化したOffice製品に10%のシェアまで追い込まれ、起死回生の一手として、いっそ同じのを安くで出しちゃおうぜ、となったようで、最初からリスペクト狙いではなかったようです。で、肝心のMicrosoft社はというと今現在、なぜか公式には抗議せず、黙認というスタンスのようですね。
なお、この大陸的な大らかさが日本だと、裏目に出てしまうこともありましたが。
その他企業情報
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決算数字の留意事項
基本的に、当期純利益はその期の最終的な損益を、利益剰余金はその期までの累積黒字額or赤字額を示しています。ただし、当期純利益だけでは広告や設備等への投資状況や突発的な損益発生等の個別状況までは把握できないことがあります。また、利益剰余金に関しても、資本金に組み入れることも可能なので、それが少ないorマイナス=良くない会社、とはならないケースもありますので、企業の経営状況の判断基準の一つとしてご利用下さい。
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