コルシカが日本の電子書籍の遅れを取り戻す(1)
ちょうどお題に「コルシカは日本の出版を変えるのか」とあるので
もう少し考えてみたい。
僕は今回の「コルシカ騒動」は
日本のコンテンツ業界においてプラスに働くと思う。
なぜそう思うか、、、、タイミングが絶妙だから。
iPhoneで電子書籍が読まれ始め、
携帯での漫画がどんどん売上を伸ばしているこの2009年において
今月10月7日にAmazon Kindleの日本上陸決定、まだ未発表ではあるが、
米大手書店Barnes & Noblesが独自の電子書籍リーダーが恐らく今月の20日に発表され、
そしてAppleの電子書籍リーダとなりえるTabletMacの発売の噂がさらに現実味を
ましている。
つまり電子書籍をめぐる動きが待ったなしのスピードで展開されている。
このタイミングに乗り遅れたら今後電子書籍販売のプラットホームには
そう簡単に乗れないだろう。
日本からはSONYのリーダが戦いを挑んでいるが、相手は強敵である。
恐らく一番勝ちやすいのは日本市場で、アメリカではそう簡単に勝たせてくれないだろう。
(でも頑張って欲しい。)
コルシカを運営するエニグモさんはすべてを知っていたかのように
10月7日にサービスをリリースした。絶妙なタイミングである。
もちろん出版社に了解を得ていないのであれば問題はある。
ただし、今、このタイミングで
「電子媒体で書籍をどう読者に届けるか」
ということを日本の業界全体が真剣に議論し、海外の動きのスピードについていけないと
iTunesやiPhoneのAppStoreのように
電子書籍販売プラットホーム全体をAmazonやBarnes & Nobles
もしくはAppleに奪われてしまいかねない。
その意味では「コルシカ」のサービスリリースはものすごく意味のあることだと思う。
現実にiPhoneのAppStoreで広辞苑が売られ、漫画が、雑誌が売られている。
「コルシカ」は、すばらしいタイミングで警鐘を鳴らしてくれたように感じる。
(続く)