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VPN接続の盲点、デュアルディスプレイの利点、これからのリテラシー道

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この春、息子が小学4年生になった我が家のリビングには、毎日のように学校を終えた子どもたちが集まるようになりました。宿題を終えた後や、塾、習い事に行く前など、思い思いのスケジュールで約束した仲間たちが、ピンポンピンポーンとインターフォンを押して訪ねてきます。

もうすっかりコロナ禍に慣れ、お兄さん、お姉さんらしくなってきた子どもたちは、手洗いうがいをした後、皆でゲームに興じます。きゃっきゃと声を上げながら全身でテレビ画面に向かい、バーチャル世界に浸ってくったくなく笑い、時間になるとさっさと片付けて「じゃあな〜」と帰っていきます。

わたしはそんな子どもたちの生態を見守る傍ら、食卓 兼 作業台で在宅勤務中。さすがにその環境で仕事の話はできないので、「これから会議だから静かにしてね~」と宣言して寝室に移動、それでも音漏れする場合はクローゼットの中にこもります。

わたしの場合、転職して2か月と間もないこともあり、非常に単純なことにつまずいたり、焦ったりの連続です。VPN接続が切れてアプリケーションを起動できない、ウェビナーが落ちる、などが最近明らかになった盲点。国内外からリモートでサポートを受けるたびに、まるで引越しもせずに海外転勤した気持ちになります。

さて、今年の日本のイコール・ペイ・デイ(EPD)は、昨年より5日早まり、5月1日と算出されました。これは、男性が1年間で得る賃金を、女性が1年を超えて働いてようやく同額となる日、しかも正社員に限った場合の「同じ賃金を手にする日」です。
算出の根拠となった2021年の男性の賃金は337万2千円、女性の賃金は253万6千円。今年のEPDの早期化は、男性の賃金減少の影響が大きいと考えられるとのこと。(出典:日本BPW連合会 速報
決して上昇基調の格差是正とは言い難いようです。

女性のエンパワーメントと経済参画促進のための民間セクターアライアンス「G20 EMPOWER」の共同代表であるアキレス美知子 氏は、「海外では、ジェンダーペイギャップの解消は一丁目一番地(最優先課題)」と言い切ります。
同じく共同代表の塚原月子 氏は、『日本企業は、勤続年数での評価や総合職と一般職の区別などがあっても「そういう制度だから仕方ない」と問題意識を持たないことが多い。海外では、「何かがおかしい」と感じ、問題をひもとき、原因を解明する習慣がある』と指摘します。(引用:日経xwoman 記事

そこで思い出すのが、先月エデルマン・ジャパンにて開催した「2022 エデルマン・トラストバロメーター」オンラインセミナーでのディスカッションです。
子育て世代であり、SNSによる若者の自死に向き合い立ち上がる日本メディアリテラシー協会の寺島絵里花 氏は「真実は一つでも事実は複数ある」と述べ、「実社会で、情報の判断を繰り返すことで、炎上が少なくなる」「情報の複雑性を踏まえた上で、ニュースがどういう意図で発せられているかを読み解き、語られている内容の信頼性を日々の家族との会話の中で検証することが必要」と提言しました。(引用:エデルマン・ジャパン レポート

今や衣食住も、学びも遊びも仕事も、そして日本と世界もデジタルでつながっています。
日々の中で問題意識を持ち、違和感を読み解くことで、家庭から世界を変えることができるのでは。
リモートワーク中にようやくデュアルディスプレイ操作ができるようになったわたしは、自分のリスキリングの遅さに苦笑しながら、デジタルネイティブの子どもたちに希望を覚えるのです。

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