権限移譲に伴う義務と長の責任
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「バイトだからって関係ない。働いている以上、金をもらっている以上、社員と代わらない。」時々このような意見を耳にする。特にバイトを多く雇っている当方のような接客サービスをする業種では、よく言われることだ。
筆者自身も、バイトにそう言って聞かせているが。
しかし、それって違和感ないですか?
昨今、バイトの不祥事で、店をたたんだり、それに対する賠償請求をバイトにしたりといったニュースを聞く。
確かにバイトのやった行為は許されない。バイトをクビになるのもうなづける。商品の買い取りも罰としては妥当なのかもしれない。だけど、店を閉めてその損害をも請求するのは如何なものだろう。
商品を破損させた損害賠償という罰はあっても、店を閉めるかどうかは、店主もしくは会社が決めたことじゃないのだろうか。
その発端が不祥事バイトにあったとしても、店を閉めることを決めたのは、会社もしくは、店長である以上、その費用は決めた人が持つべきなのではないだろうか。
そのように考えたのも、バイトの責任ってなんだろう?そんな疑問からだ。
コンビニでは、さまざまな業務をバイトに任せています。一般的に権限移譲と言うやつです。レジ打ちも権限移譲の一つです。オーナー店長だけでは、睡眠時間も取れないですからね。オーナー店長の代わりにレジを打つ権限をアルバイトに与えているのが、始まりです。
さて、この権限移譲ですが、権限を与えられた人は、同時に義務が課せられます。レジ打ちを任されたバイトは、レジをミス無く行なう義務。発注を任されたバイトは、そのカテゴリーの利益効率を上げる義務を課せられます。
この義務は、責任とは違うと考えてます。
ですから、バイトが発注を任され売上が落ちても、そこに責任はありません。
今回で言えば、深夜店番をするという権限を与えられたバイトが、店番という義務を果たさず、アイスケースに入って遊んでいた。ファミレスで調理をするという権限を移譲されたバイトが、調理をする義務を果たさず、食材で遊んでいた。
だから、義務を果たせない以上、バイトをするという権限を剥奪する。ココまでだったら、納得がいく。
しかし、権限を剥奪するだけではなく、店を閉店する費用まで請求される。ココは合点のいかないところだ。与えられた権限には、店の開け閉めも含まれていたのだろうか?そうではない以上、閉店に伴う費用云々はバイトにとって関係のないことだ。
義務と責任、これを履き違えた人が、今回、バイトに閉店の倍賞を求めるなどということをしているのではないだろうか。
責任は"長"が取るべきだ。だからこそ、日常において、"長"の言う事に重みが増すのだ。
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