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社員の時に見ていた店の状況、オーナーになってから見ている店。見ている方角が違うとこんなにも違うコンビニの光と影。お客様とは何にも関係無いところで巻き起こるあれやこれ。(笑

ギャンブルに学ぶ発注学

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長く発注業務をしている方から良く聞く言葉です
「発注はギャンブルだね」

皆さんは、ギャンブルをやりますか?
まぁ、ギャンブルは身を滅ぼすので、おススメできませんが(笑
しかし、発注がギャンブルに似ているというのは実感ですね

取った商品が売れるか売れないは、競馬でいう馬に賭けることと似ていると、私は思います。そこで、本日はギャンブルと発注を絡めた話をしてみましょう(笑

丁半博打はご存知ですね。そう、時代劇とかでよく出てくるヤツです(笑皆さん、丁半どちらに賭けますか?悩んで、どっちか決めるのは「素人」の方ですね。「ギャンブラー」は、丁に賭ける事が多いと思いますが、鉄火場の雰囲気もあるでしょうから、なんとも言えません(笑

「経営者」は、「丁」に賭けます。って言い切って、良いものかは解りませんが、少なくとも私は「丁」に賭けます。理由は「丁」の方が出る確率が高いと言われているからです。
コレには諸説色々ありますが、私なりの意見で「丁」の出る確率が高い論を展開します。サイコロはそれぞれの面に目の数だけ穴が掘ってあります。そのため重さの差が生まれ重心がずれるので、全ての面が同じ確率で均一に出るということは無いそうなのです。1、5、4、3、6、2の順番に出易いと聞いたことがあります。(5が一番出易い説も有)
そこで、出易い頭から4つ(1、5、4、3)の数値のそれぞれの出目を計算すると、丁(10/16)半(6/16)と、丁の出る確率が高いのです。(サイコロの出目を保証するものではありません)図を参照して下さい(笑

サイコロ2.JPGまた、パチンコ・パチスロ。私は、過去パチスロを好んでやっていました(笑
簡単にパチンコ・パチスロの説明をすると、パチスロというのは、設定が1~6があります。設定6の方が理論上「出る?台」です。当然、台を見ただけでは設定がどうなっているのかは解りません。そこは、店との駆け引きになります。コインを入れレバーを押した瞬間に当り外れの抽選が、行われます。設定1より設定6の方が当りの幅が広いと考えて下さい。だから、レバーを沢山押せば設定1より設定6の方が、当りを引く確率が大きくなります。パチンコには、設定は有りませんが、玉が真ん中に入った瞬間に抽選が行われます。ですから、真ん中に沢山入る台の方が良いのです。そこで、釘を見るのが大切なのです。

ギャンブルについては、分かりましたか?(笑
話を発注に戻すと、取った商品の売れる確率を高くするためには、どうしたら良いかってことですね。
すでに、販売が継続的に行われている商品については、過去のデータや類似品のデータを持っているので参考になりますが、新規の商品については、そうはいきません。
まさしく、ギャンブルです。

そんな時に、私が考えるのは、その商品を誰が買うか?ってことと、想像した客層が、どの位当店に来店しているか?ってことです。ただし、これには大きなリスクが伴うことを始めから想定しなくてはなりません。そのリスクを負っても、勝負する価値有りと思った商品だけ勝負します。
しかし、そんな勝負をしたくなる商品は、年間数種類といったところです。

通常のギャンブルは、当店で人気の高い商品群から選出します。
例えば、当店では炭酸飲料水の新規商品は、よく売れる傾向があります。そんな新商品が出たら、勝負です。この勝負は、売れるか売れないかでは無く「どれだけ売れるか」と、いう販売数予測ギャンブルです。過去実績から、類似商品の一日販売数を予測して、どれだけの期間、販売が出来るかを掛けます。ゾクゾクしますよ(笑

それと、勝つために何より大事なことは引き際です。
「勝っている?ギャンブラー」の最大の勝因は「引き際を見誤らない」と、いうことでしょう。
売れているモノが、いつまでも売れ続けるとは限らないのです。

例えば、生キャラメル商品
世に広まった時は、発注した分が全て売り切れたものですが現在では、見向きもされません(全く売れないワケでは有りませんが)売り切れているウチは、我々の勝ちです。
しかし、商品価値が下がり、廃棄をするようになったら負けです。
よくありますよねぇ、売れている商品だからと発注し続けて、気が付いたら売場の隅っこに追いやられていること(笑

ギャンブルをしろとは言っていませんが、私は経験して良かったとある意味思います。勝負の勘所とか引き所を学んだという意味で(気のせいでしょうが笑)
経営判断は、ある意味ギャンブル的な側面を持っている場合がありますが、その時に、やってはいけないのは「根拠無い判断」と、言えるでしょう。
・どの台(商品)を選べば勝つ確率が高いか
・どういう風に賭ければ(何個発注すれば)勝てるのか
・どの位打てば(どの位の期間)勝てるのか
などなど、ちゃんと勝てる可能性算段をしてから、ギャンブル(経営判断)は、やらないといけません。何も考えずに勝負をして勝てても、それは一時的に運が良かっただけです。
後に、必ず痛い目に遭うでしょう!

いかがでしたか?
ギャンブルから学ぶ発注学(笑
もちろん、ギャンブルと発注(経営)は違いますが、売り場の商品の売れる確率を上げる必要はあるはずです。その為にも、商品を効率良く販売していく方法を常に考えていきましょう。

最後に、もう一度書きますが、ギャンブルは胴元が勝つ仕組みになっています。遊びとして、やる分にはいいでしょうが、ギャンブラー気取りは身を滅ぼします。ギャンブルには期待値というものがあります。これは、1000円掛けたらいくらになるかという確率です。
一般的に言われているのが
競馬75%
宝くじ47%
パチンコ97%
と、言われています。(パチンコの場合は他説も有り)
長い間、やっていると上記の確率になるそうです。
競馬では、1000円掛けたら750円帰ってくるって事です。
そうです!元のお金より増えることは無いので、アシカラズ(笑

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