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「誰かが教えてくれることを信じるのではなく、自分で考えて行動する」ためには、矛盾だらけの「現実」をありのままに把握することから始めるリアリスト思考が欠かせません。「考える・書く力」の研修を手がける開米瑞浩が、現実の社会問題を相手にリアリスト思考を実践してゆくブログです。

原子力論考(67)ICRP日本人委員がNHKを虚偽報道で提訴

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 以前、小出裕章・京大助教のトンデモ本に関するツッコミ(1)(2)を書きましたが、トンデモをかましているのは何も小出裕章だけではありません。

 ICRP、国際放射線防護委員会の日本人委員が連名で、NHKを「捏造された情報に基づいて虚偽報道を行った」として提訴しています。

ICRP日本人委員から放送倫理・番組向上機構(BPO)への提訴状(PDF)

 提訴状冒頭部分を引用↓
放送倫理・番組向上機構御中
提訴状
日本放送協会(NHK)は、「追跡!真相ファイル 低線量被ばく・揺らぐ国際基準」(以下番組と言う)を2011 年12 月28 日に放送した。この番組は、国際放射線防護委員会(ICRP)が原子力推進の目的のもとに、低線量放射線のリスクを不当に低くしていると主張している。
番組の主張は、英語翻訳における意味のすり替え、事実の隠匿、音声記録の改竄など、を通じて捏造された情報に基づいてなされており、虚偽である。これは視聴者から正しい情報を知る権利を奪い、かつ正しい情報に基づいて自ら判断することを損なう点で、放送倫理基本綱領に違反する。
これらの情報操作は、国際放射線防護委員会(ICRP)とその関係者への取材内容についてなされている。これはICRP の名誉を傷つけるのみならず、善意で取材に応じ誠意をもって質問に答えたICRP 関係者の信頼を裏切る点で、人間社会のもっとも基本的な倫理に抵触するものである。
よって、ここに当該番組(NHKの大型企画開発センター・チーフ専任ディレクター西脇順一郎氏、同センター・チーフプロデューサー 春原雄策氏、報道局報道番組センター・社会番組部専任ディレクター 吉田宏徳氏)の公平さを欠く報道について、放送倫理・番組向上機構に、本訴状をもって提訴する。

 「番組の主張は、英語翻訳における意味のすり替え、事実の隠匿、音声記録の改竄など、を通じて捏造された情報に基づいてなされており、虚偽である」という強烈な告発をNHK関係者は100万回読むべきです。

↓関連twitterまとめ
子育てママを恐怖に陥れた、トンデルNHK追跡!真相ファイル の検証
年末のドサクサに、「ICRP基準は歪められたもの」というNHKの30分番組。
ほとんどやり逃げに近い放送で、世界の放射線科学の根幹を否定したので
一般人はあっけに取られてしまった。
NHKは、線量率を下げ時間をかけて照射すると生物効果は減弱する事、
DDREF(線量・線量率効果係数)を知らなかったのか?


■開米の原子力論考一覧ページを用意しました。
→原子力論考 一覧ページ

Comment(1)

コメント

meimei

「FBNews(放射線安全管理総合情報誌)11月号」でNHKが提訴されていることをはじめて知りました。

NHKの番組制作に関わるポピュリズムは、捏造番組を作るところまで来たんですねえ。
まあ、以前からその傾向はありましたが ↓
http://www.youtube.com/watch?v=mYT3wrXAJhM&nofeather=True

結局、視聴率を稼ぎたいのでしょうが、それが却って受信料納付率を下げていることにNHKは気づかないのでしょうか。

原子力村ならぬ「NHK村」を守るためには、なりふり構わずってところでしょうかね。

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