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チャットサポートがないコールセンターは時代遅れ

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日系IT企業のコールセンターでは、私の知る限り、現状、チャットサポートを提供しているところはなく、不況による予算カット、運用経験の無さから来る不安などを理由に導入を躊躇っているところがほとんどです。

15年前にはコールセンターを運営している日本の企業は非常にまれでしたが、現状ではコールセンターサポートが提供されていない製品を買う顧客はいないでしょう。
ところが、コールセンターの運用費用は莫大で、経費を抑えつつ顧客満足度をどうやって向上させるか日々努力されています。先ずはFAQを充実し、顧客のセルフサービスで問題を解決してもらい、コール件数そのものを減らす、曜日別時間帯混雑状況をお知らせし放棄呼率(アバンダン率)を低減させる、混んでいる時はコールバック要求を登録頂くなど数々の努力がなされています。PC各社のコールセンターでは1年以上前購入の場合はとうとう有償化されてしまいました。

チャットサポートの顧客にとっての利便性は、今見ているブラウザのチャットボタンをクリックするだけでリアルタイムにサポートを受けることが出来ます。
わざわざ電話のあるところに行って、繋がるかどうかわからない電話をかける必要がありません。昨日もPCのコールセンターに電話しましたが、IVRからの質問に十数回回答し、挙句の果てに、ただいま込み合っておりますのでおかけ直し下さいとのことでした。

チャットボタンは混み状況によってボタン操作一つで、伝言モード等に切り替えられますので、チャットボタンが有効ということは今すぐサポートを受けられることを意味します。又、オペレータがプッシュする説明図やURLによって、言葉で説明されてもよく分からないことが瞬時に伝わります。電話代が自分持ちということも気にする必要がありません。好きなチャネルの選択肢が広がることも大きなメリットです。

チャットサポートのコールセンター側にとってのメリットは、前回も書きましたが、電話と異なり1対N(物理的には3人位)の同時サポートが可能になり、少ないオペレータでの対応が可能になります。たまたま昨日、自宅のPCの動きが異常に遅くなりアンインストールしたはずの免疫ソフトの残骸が原因のようでコールセンターに電話し完全削除のサポートを受けましたが、動きが遅くなっているので削除プログラムが終了するまで1時間以上かかり、その間サポートの方はずっと待ってもらいました。これがチャットなら、終了したらお知らせ下さいとお伝えし他のサポート要求に対応できたのにと思いました。耳に障害のある方でもオペレータとして採用できるのは社会にとっての大きなメリットです。又、0124の電話代が大幅に削減できます。

チャットサポートがブレイクしつつある現状では、もう少し経てば、チャットサポートがないコールセンターなどもう古いと言われてしまうことになるでしょう。

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