需要予測システムは必要か?需要予測システムはあたるのか?その6
「需要予測システムは必要か?需要予測システムはあたるのか?その4」ではSmartforecastsによるオリンパスや日本特殊陶業での連続需要である製品の販売予測に利用されている事例を報告しました。「需要予測システムは必要か?需要予測システムはあたるのか?その5」では三菱重工業での補修用部品(サービスパーツ)の非連続需要(間歇需要)での特徴的な使用例を報告しました。
今回は製品や補修用部品の需要予測のみならず、サービス要員の需要予測までSmartForecastsが利用されている事例を報告します。
SmartForecastsユーザ事例によりますと、この会社は、某メーカの家庭用電気製品(含む情報家電機器)のアフターサービスならびにアフターサービスの補修用部品の供給を行っている企業です。テレビ・VTR・小型エアコン・冷蔵庫・洗濯機・乾燥機・電子レンジ等の出張修理も行っています。北海道から沖縄まで130事業所からサービスを提供しています。
需要予測ソフト(SmartForecasts)を使用し、商品群別の過去の修理実績から将来の修理需要を予測し、各事業所の負荷および必要な補修部品の数量を検討しています。
各事業所の負荷の予想により、事業所の統廃合の検討も行います。
具体的には、各事業所の負荷は、修理の受付情報の郵便番号および日本地理院のメッシュコードにより、該当する事業所への集計を行っています。
次は某電力会社が巡視回数決定にSmartForecastsを利用している例です。
管轄する送電線のエリアは市街地のみならず、山岳地帯も含め広範囲に及びます。その膨大な距離の送電線のそれぞれの区域化された、区割りの数も数百に及びます。
電力会社では、この区割りされた送電線エリアを人的に見回り点検(巡視)を行う必要があり、外部の企業に巡視を委託し、異常が発生した場合に保全作業を実施しています。
この見回り点検(巡視)を月何回行うかは過去の慣例で行っており、最適な見回り点検(巡視)回数の予測が課題でした。
今では、需要予測ソフト(SmartForecasts)の間歇予測機能を使用し、過去の保全作業の実績から直近12ヶ月間を予測し、実績値に最も近いサービスレベルで将来(たとえば3ヶ月間)の保全作業の発生を予測し、その予測値を基に巡視回数/月を決定しています。