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水と安全はかつて只だった。

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1970年代前半に超ベストセラーになったイザヤ・ベンダサン(山本七平)著「日本人とユダヤ人」には、“日本人は水と安全は只だと思っている”と確か書かれていました。30年後の今、少なくとも都会に住む多くの人は飲み水はミネラルウオーターを買うし、防犯にもお金をかけている。ネット上にも数々の危険が潜み、特にお金の決済が伴うインターネットバンキングでは、ID、固定パスワードの組み合わせの認証だけではキーロガーなどのスパイウェアの危険に晒されています。そんなことから、けっこうPCオタクでもネットバンキングだけはやらないという人がいたりします。そこでほとんどのネットバンクではソフトキーボードを採用してキーロガー対策は採っていますが、非セキュアーなインターネットを使う以上いくら暗号化をしてもネット上でID、パスワードを盗聴される危険は残りますし、入力時に横から盗み見される危険もあります。最近、金融庁の指導もあり数行がワンタイムパスワードを採用しました。トークンと呼ばれる物理ディバイス上に60秒に一回ランダマイズされた数字列が表示され、これを使い捨てのパスワードとして使用する方式です。ところが、複数のネット金融機関と取引をする場合は複数のトークンを持ち歩かなければならなかったり、トークンを入手するためには月105円の費用がかかったりします。いくら安全は只ではなくなったといっても、安全でなくてはならない銀行との取引に、別途安全代を払うことに矛盾と抵抗を感じるのは私だけでしょうか?

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