スマート・クラウドサービスによる大量時系列数値データの活用
総務省が取りまとめている「スマート・クラウド研究会」の報告書には興味深いことが多く記載されている。ページ数が多いので途中で挫折しそうになるが、流し読みするだけでも楽しめる。かも。
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02ryutsu02_000034.html
そんな報告書の中の、
第4章 次世代クラウド技術の在り方
1.スマート・クラウドサービスを実現するクラウド技術
は楽しめた。
以下、その部分の抜粋:
...このため、スマート・クラウドサービスを実現するクラウド技術として、
- 多様かつ大量のセンサー情報を自動的に収集するネットワーク技術
- 上記のリアルタイムのストリームデータ(大量情報)を時系列情報として効率的に蓄積する技術
- 大量情報の内容や規模に応じて、一定のルールで並列分散処理を行い、これを可視化する技術
- 大量情報から再利用可能な情報・知識を抽出するデータマイニング技術や抽出されたデータを蓄積するデータベース技術
- マイニングされたデータを実際の利活用シーンに適したモデルに変換・加工するためのモデリング技術
- 上記の蓄積された情報・知識に基づき、システムの最適化を実現する制御技術と関連するアプリケーション実行環境
等を開発していくことが必要である。と述べられている....
10年以上前から、株式や為替、先物取引などの世界では、高価なシステムを使って、これらの業務は行われていた。センサーデータと金融データは、
時々刻々と変化する連続数値データ
という意味では同様の取り扱いが可能である。
大量時系列数値データの市場はとっても面白い!
しかし、センサー等から得られる大量時系列数値データの積極的活用は、そのデータ量が莫大なため、効果的な活用技術が確立されていなかった。そのため株式等の一部金融市場以外では、大量時系列数値データを扱う市場そのものが存在していない。
今後、無線技術の発達とともに世の中を飛び交うセンサーデータは級数的に莫大する傾向にあり、活用範囲は無限に拡大することが予想される。センサーデータに着目すれば、
- ガスタービン等の重電機器やプラントの遠隔保守における予知保全、
- ブルドーザーやトラック、自動車等の重機や車両の故障予知、
- 心筋梗塞や脳梗塞などの疾病予知
など、無線技術とセンサーの活用分野は大きく広がる可能性を持っている。
- 地震予知や気象予知
にも同様のシステムが適応できる。という提案を2002~2005年に各種業界に行っていたことがある。ようやく実現可能なインフラが見えてきた。
機会があれば再度関わりたいマーケットである....