【図解】コレ1枚でわかるデジタル化する理由
デジタル化するとは、「レイヤー構造化」と「抽象化」という2つの特性をビジネスに組み入れることです。
変化が速く、将来を予測することが困難な時代に合っては、変化に俊敏に対応できる圧倒的なスピードが必要です。「スピード」とは、社会環境や顧客のニーズの変化に、直ちに適応することであり、迅速な経営判断と柔軟な業務プロセスの変更ができることです。デジタル化は、そのための土台です。
例えば、市販のカレー粉は、カレーの香りや味わいしか出せません。そんなカレー粉は、その原材料であるクミン、オレガノ、ターメリックというスパイスを組合せて作ることもできます。ただ、これだけでは、辛味はありませんから、辛くしたければチリペッパーを入れ、香りに深みを出したければ、カルダモンを入れるなど、スパイス単位で、柔軟にアレンジができます。また、これらのスパイスを単独に他の食材と組み合わせれば、まったく違う料理にもなります。
このように基本的な要素に抽象化して扱えば、その組合せを変えることで、様々に応用がききます。
デジタル化は、カレー粉を元の要素であるスパイスに分解するように、業務の機能を要素分解し、その手順をレイヤ構造化することです。例えば、一番下のアプリケーションは、業務ごとに異なる手順に対応し、その上のミドルウェアは、データ管理や個人認証など、様々なアプリケーション共通で使う機能を、OSは、通信やストレージなどのコンピューターを制御する機能を提供します。最上位のコンピューターになると、0と1のビットデータとして扱われますから、下位レイヤーのいかなる処理でも受け付けます。
例えば、「販売管理」、「生産管理」、「会計管理」のシステムを料理とします。例えば、「カレー」、「ハヤシライス」、「肉じゃが」です。しかし、牛肉やタマネギなどの要素、あるいは、切るや煮るなどのプロセスは、共通です。調味料を変えるだけで、異なる料理にすることができます。
いまある食材や調理方法を流用し、食材や調理方法の組み合わせを少し変えるだけで、新しい料理を作れます。このように抽象化しておけば、家族の希望に応じて、柔軟、迅速に、料理を変更できるのです。
このような特性を業務や経営に組み入れることが、デジタル化です。
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2022年10月3日紙版発売
2022年9月30日電子版発売
斎藤昌義 著
A5判/384ページ
定価2,200円(本体2,000円+税10%)
ISBN 978-4-297-13054-1
目次
- 第1章 コロナ禍が加速した社会の変化とITトレンド
- 第2章 最新のITトレンドを理解するためのデジタルとITの基本
- 第3章 ビジネスに変革を迫るデジタル・トランスフォーメーション
- 第4章 DXを支えるITインフラストラクチャー
- 第5章 コンピューターの使い方の新しい常識となったクラウド・コンピューティング
- 第6章 デジタル前提の社会に適応するためのサイバー・セキュリティ
- 第7章 あらゆるものごとやできごとをデータでつなぐIoTと5G
- 第8章 複雑化する社会を理解し適応するためのAIとデータ・サイエンス
- 第9章 圧倒的なスピードが求められる開発と運用
- 第10章 いま注目しておきたいテクノロジー