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2020年 SIビジネス・10大予想 予想8:ヒューマン・オーグメンテーション(人間拡張)を見据えたビジネスの再定義が必要になる

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まずは、この動画をご覧頂きたい。

Microsoft Inspire 2019で行われたHoloLens2のデモである。スタートレックやマイノリティレポートの世界が現実のものとなっている。

IoT5Gの普及とともに、現実世界のデジタル・コピー、すなわちデジタル・ツインは、より広範に、そして精緻になっていくだろう。そんなデジタル・ツインは、AI(機械学習、画像認識、機械翻訳など)、シミュレーション、データ連係などを組み合わせて、現実世界では生みだすことのできない情報を生みだすことができる。これを私たちが生きる現実世界にフィードバックしてくれるのが、AR(拡張現実)/VR(仮想現実)/MR(複合現実)などの技術だ。

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このように、人間の能力を拡張・強化することをヒューマン・オーグメンテーション(人間拡張)と呼ぶ。また、これを実現するクノロジーを使うことで、私たちは、その能力をインターネットにつなぎ、コミュニケーションの方法や働き方を劇的に変えてしまうだろう。これはIoAInternet of Ability)と呼ばれ、人間を時間や場所の制約から解放しビジネスや社会のあり方を大きく変えてしまうかも知れない。

これからのSIビジネスを考える時、私たちはどうしてもいま常識に引きずられてしまうが、もっと先にある未来、すなわち10年後、30年後の未来がどうなるかを考え、そこから逆引きして、自分たちのビジネスのあり方を再定義してみるべきだろう。その鍵を握るのがヒューマン・オーグメンテーションだ。

人間の歴史を遡れば、まさにヒューマン・オーグメンテーションの歴史であったとも言えるだろう。つまり、人間は道具を手にしたときから、その能力を拡張し、世界を作り上げてきたと言っても過言ではない。私たちは、いまもなおその歴史の途中にいるわけで、今後もこれは続いてゆく。

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ユヴァル・ノア・ハラリは、自著「ホモデウス〜テクノロジーとサピエンスの未来〜」において、テクノロジーが人間をやがては神(デウス)に押し上げると予言する。それがいつの時代になるのか、はたまたそうならないのかはわからないが、テクノロジーが人間の能力を拡張し、これまで人間が当たり前にやっていたことを機械が置き換え、人間と機械の役割分担を大きく変えてしまうことだけは確かだろう。

本連載でもこれまで採り上げてきたが、これからのビジネスの成否を握るのは、「圧倒的なビジネス・スピードの獲得」である。現場の事実をデータで即座に把握し、デジタル・ツインを使って機械学習やシミュレーションを駆使して即座に的確な判断を下し、直ちに実行する。このサイクルを高速で回し、現実世界、すなわちリアルな私たちの生活やビジネスを、常に最適な状態に維持することである。これを可能にする仕組みや組織、リテラシーを持つことがデジタル・トランスフォーメーションだ。

このような変化を見据えれば、SI事業の経営資源は「労働力」から「技術力」へとシフトしなくてはならないし、収益は「工数提供の対価」から「価値創出の対価」へと変えてゆかなければならない。

AIの進化やその先に来るとされるシンギュラリティなどまたなくても、いま身近にあるクラウドや自動化もまたそんなヒューマン・オーグメンテーションの1つのカタチといえるだろう。その価値を引き出す手段がアジャイル開発やDevOpsであるとすれば、そういうことに関わってゆくことにもはや選択の余地はない。

目先の手段の変化や進化に一喜一憂するのではなく、もっと先を見据えた戦略を描かなくては、生き残る術はない。

2020年 SIビジネス・10大予想 

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