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時代を前へ前へと進めることが必ずしも進歩ではない

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「時代を前へ前へと進めることが必ずしも進歩ではない。僕たちは未来と過去の間に立っている。創造的な物事の端緒は社会全体が見つめているその視線ではなくて、むしろ社会を背後から見通すような視線の延長に発見できるのではないか。先に未来はあるが、背後にも膨大な歴史が創造の資源として蓄積されている。」

原 研哉・著「デザインのデザイン」にこんな一節がある。私が主宰するITソリューション塾に託している想いとも重なるものでもあり、つい書き留めてしまった。

「歴史は偉大なる教師である」と思っている。この塾の目指すこともまた、歴史に習い、その延長にある未来にあるものを見つけるための視力を養っていだくことだと思っている。

IoTやAIはまだまだ未来だ。それが「未来」でなく「いま」になるとき、この言葉を使う人はいなくなる。かつて、「マイコン搭載の電子レンジ」が販売されていたが、もはやそんな言葉を聞くことはない。マイコンとは「マイクロコンピューター」のことで、今風に言えば「組み込みコンピューター」のことだ。「マイコンが入っていない電子レンジ」など、もはや売ってはいない。当たり前だからこそ、そんな言葉をわざわざ使わなくなる。IoTやAIもまたそんな存在になっているだろう。「ビッグデータ」はいまその過渡期にあるような気がする。歴史に思いを馳せれば、そんなキーワードがいまも沢山あることに気付くだろう。そして、そうなる理由も理解できるようになる。

こんな未来に至る視線を持つことが、お客様を正しく導く良き相談相手たる営業の要件ではないかと思っている。いわば、お客様を未来のあるべき姿へお連れするタイムトラベルの添乗員だ。この塾は、このタイムトラベルの添乗員を育成するプログラムでもある。

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もうひとつ、私がこの塾で大切にしていることがある。それは「本質」だ。表面的な流行の言葉だけではなく、その根っ子を知ってもらうことだ。

この塾には私以外にも何人かの講師をお招きしているが、いずれもそれぞれの最前線で、実践を通じてそんな本質を体感されている。そして、それを語る力を持たれている。だからこそ心に響くのだ。

本質とトレンドの関係について教えてくれる、こんな言葉がある。

不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず」

松尾芭蕉が、奥の細道の旅を通じて会得した言葉だ。時代を経ても変わることのない本質的な事柄を知らなければ基礎はできあがらず、変化を知らなければ新たな展開を産み出すことはできない。

「不易」とは変わらないもの。どんなに世の中が変化し状況が変わっても絶対に変わらないもの、変えてはいけないものという意味。一方、「流行」は変わるもの。世の中の変化に従って変わっていくもの、あるいは変えてゆかなければならないもの。

「その本は一つなり」

両者の根本はひとつだ。この両者を結びつけ新しい組合せを見出すことが、イノベーションの本質だ。決して、自らが新しい技術を創造することではない。

この塾の限られた時間の中で、「歴史」を網羅し「流行」と「不易」を伝え、その本質を極めることなどできるはずもない。ただ、その大切さや視点の持ち方を伝えることはできる。

何よりも、講義を作ることで私とは沢山の学びの機会を与えられている。ありがたいことだと思っている。

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人材開発編
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サービス&アプリケーション・先進技術編/IoT
【新規】モノのサービス化 p.34
【更新】モノのサービス化 p.37

サービス&アプリケーション・先進技術編/AI
【更新】AIと人間の役割分担 p.12
【更新】自動化から自律化への進化 p.24
【更新】知的望遠鏡 p.25
【更新】人に寄り添うIT p.26
【更新】人工知能・機械学習・ディープラーニングの関係 p.64
【更新】なぜいま人工知能なのか p.65

サービス&アプリケーション・基本編
*変更はありません

サービス&アプリケーション・開発と運用編
【新規】マイクロサービス ・アーキテクチャ p.62
【新規】マイクロサービス・アーキテクチャの6つのメリット p.63
【新規】マイクロサービス・アーキテクチャの3つの課題 p.64
【新規】FaaS(Function as a Service)の位置付け p.68

ITインフラとプラットフォーム編
【更新】Infrastructure as Code p.78
【新規】Infrastructure as Codeとこれまでの手順 p.79
【更新】5Gの3つの特徴 p.235

クラウド・コンピューティング編
【更新】クラウドの定義/サービス・モデル (Service Model) p.41
【更新】5つの必須の特徴 p.55
【新規】クラウドのメリットを活かせる4つのパターン p.57

テクノロジー・トピックス編
*変更はありません。

ITの歴史と最新のトレンド編
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