「営業センスがなくて困っている」とお嘆きの諸兄へ
「わたしには、営業センスがありません。どうすればいいのでしょうか。」
- これまでエンジニアとして頑張ってきて、この度、営業を仰せつかり、さてどうしようかとブルーになっている
- 営業という仕事を長年やってきたが、いまひとつ自分の性に合っていないのではないかと考えている
- 営業センスを持てと言われるが、何をどう持てばいいのか悩んでいる
そんな方は、この記事を読んで欲しい。
営業センスとは、何だろう?そもそもいまさら育てて、育てられるものなのか?
「センスとは、つながりを直感できる能力」
私はそう考えている。例えば、同僚が、暗い顔をしていたとしょう。彼は、先日社長から新規事業の企画を任され、来週報告するように指示されたと話していた。彼にとってはこれまでやったことのない業務領域だ。いろいろな資料に目を通していること、これまで出たことのなかったセミナーにも頻繁に出かけ、情報収集をしていたということは、納得いく企画が思いつかないということではないか。
「暗い顔 = 企画がまとまらない」
あなたは、きっとそのつながりに気付くことができるはずだ。こういうことは、理を尽くして考えなくても、日常の彼を見ていれば、自然に気付くことだ。貴方は友人として彼に関心を持っている。彼の状況を想像できる。このつながりに気付くのは必然であり、「彼を理解するセンスがある」ということになる。
営業の仕事に置き換えて考えて見よう。
たとえば担当するお客様の売上に占める輸出の比率は50%を超えている。昨年80円/ドル前後で推移していた為替レートが、いまは110円/ドル前後、3割も円安に振れているとしよう。これまでは、韓国や中国の製品に押され利益も出ない状況が続いていたが、一気に息を吹き返してきた。もともと高い技術力を持っている会社で価格が下がれば需要は大きく拡大する。しかも、円高対策で積み重ねた改善がコストパフォーマンスを一層高める結果となっている。円安と圧倒的なコストパフォーマンスで他社の追従を許さない。そうなると、生産はフル稼働だ。
厳しい経営状況の中、将来に備えて検討を暖めてきた次期システムも、この状況に対応するためにも実施の凍結が解かれる可能性がある。きっと、IT部門長も社長にそのことを具申するはず。現場も事業の拡大に対応するためには不可欠と考えているだろう。
誰がプロジェクト・メンバーかは分かっている。そろそろ先手を打って、プロジェクトについての情報収集をしっかりとしておいた方が良さそうだ。あるいは、先行して、こちらのアイデアをインプットしておいた方がいいかもしれない。競合他社の動きも無視できない。ならば、我が社のトップ・コンサルタントをこのプロジェクトのオーナーである専務と実行責任者であるIT部門長に、早々に引き合わせておいた方が良さそうだ。
「円安 = プロジェクト実施 = トップ・アプローチ」
このつながりを想像できる力が「営業センス」といえるだろう。
「営業センス」は、生まれ持った能力と考える必要はない。お客様について関心を持ち、お客様に係わり、お客様に関係する情報を集めていれば、自然と身につく能力だ。そして、想像力を発揮して、つながりの物語を紡ぎ出す。
ただ、ひとつ注意しなくてはならないことがある。それは、「お客様の課題を解決するために」、「お客様の企業価値を高めるために」、「お客様のニーズを満たすために」といった、お客様のためにどうすればいいかという視点を持ち続けることだ。それがなければ、お客様への関心など持てない。関心がなければ、情報は集まらず、結果として「営業センス」は働かない。
必ずしも特定のお客様である必要はない。業界、製品分野、技術分野といった区分で同様の視点を持ちづけることでも、「営業センス」は発揮される。
徹底した情報収集、お客様との会話、継続的な勉強、それは生まれながらに備わった能力などではなく、自分の意志と努力の結果だといえる。
「営業センス」は、お客様への関心の深さと比例する。関心があれば、もっと知ろうと思うはず。それが結果として、あなたの「営業センス」を磨くことになる。
【募集開始】新入社員ための最新ITトレンド研修
IoT、AI、クラウドなどのキーワードは、ビジネスの現場では当たり前に飛び交っています。デジタル・トランスフォーメーションの到来は、これからのITビジネスの未来を大きく変えてしまうでしょう。
しかし、新入社員研修ではITの基礎やプログラミングは教えても、このような最新ITトレンドについて教えることはありません。
そんな彼らに「ITトレンドの最新の常識」と「ITビジネスに関わることの意義や楽しさ」についてわかりやすく伝え、これから取り組む自分の仕事に自信とやり甲斐を持ってもらおうと「新入社員ための最新ITトレンド研修」を昨年よりスタートさせました。今年も7月17日(火)と8月20日(月)に開催することにしました。
参加費も1日研修で1万円に設定しました。この金額ならば、会社が費用を出してくれなくても、志さえあれば自腹で支払えるだろうと考えたからです。
社会人として、あるいはIT業界人として、厳しいことや頑張らなくちゃいけないことも伝えなくてはなりません。でも「ITは楽しい」と思えてこそ、困難を乗り越える力が生まれてくるのではないでしょうか。
- ITって凄い
- ITの仕事はこんなにも可能性があるんだ
- この業界に入って本当に良かった
この研修を終えて、受講者にそう思ってもらえることが目標です。
よろしければ、御社の新入社員にもご参加いただければと願っております。
詳しくは、こちらをご覧下さい。
SI事業者/ITベンダーのためのデジタル・トランスフォーメーションの教科書
デジタル・トランスフォーメーションとは何か、SI事業者やITベンダーはこの変化にどう向きあえばいいのかを1冊の書籍にまとめました。これが「SI事業者/ITベンダーのためのデジタル・トランスフォーメーションの教科書」です。PDF/A4版・109ページのデジタル出版です。紙の書籍にすると200ページくらいのボリュームにはなると思います。もちろん、前著同様に掲載したチャートは全てロイヤリティ・フリーでダウンロードできるようにしています。
いまと未来を冷静に見つめ、SIビジネスのデジタル・トランスフォーメーションにどう向きあえばいいのかを考えるきっかけになればと願っています。
内容は以下の通りです。
- デジタル・トランスフォーメーションとは何か
- デジタル・トランスフォーメーションの定義
- デジタル・トランスフォーメーションを支えるテクノロジー
- SIビジネスのデジタル・トランスフォーメーション
- デジタル・トランスフォーメーション時代に求められる人材
ITビジネスの未来は大いに開けています。ITは私たちの日常や社会活動にこれまでにも増して深く関わり、アンビエント(環境や周囲に溶け込む)になっていくでしょう。そこには新たなビジネスチャンスが待っています。しかし、そのチャンスを見つけるためには、視線を変えなければなりません。もはやこれまでのSIビジネスの視線の向こうには、新しいビジネスチャンスはないのです。
じゃあどうすれば良いのでしょうか。本書で、そのための戦略と施策を考えるきっかけを見つけていただければと願っています。
ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA
LiBRA 5月度版リリース====================
- SI事業者/ITベンダーのための「デジタル・トランスフォーメーションの教科書」をリリース
- 「ITソリューション塾・第27期」の最新コンテンツ
- その他、コンテンツを追加
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【新規掲載】SI事業者/ITベンダーのためのデジタル・トランスフォーメーションの教科書
- 教科書 全109ページ
- PDF版
- プレゼンテーション 全38ページ ロイヤリティフリー
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「ITソリューション塾・第27期」の最新コンテンツを追加
メインテーマ
ITトレンドの読み解き方とクラウドの本質
ソフトウェア化するインフラと仮想化
クラウド時代のモバイルデバイスとクライアント
IoT(モノのインターネット)
AI(人工知能)
データベース
ストレージ
これからのアプリケーション開発と運用
これからのビジネス戦略【新規】
知っておきたいトレンド
ブロックチェーン
量子コンピュータ
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サービス&アプリケーション・先進技術編/IoT
【新規】伝統的なやり方とIoTの違い p.19
サービス&アプリケーション・先進技術編/人工知能とロボット
【新規】人間にしかできないコト・機械にもできること p.100
インフラ&プラットフォーム編
【新規】仮想化とは何か p.68
【新規】仮想化の役割 p.70
【新規】サイバー・セキュリティ対策とは何か p.125
【新規】脆弱性対策 p.127
クラウド・コンピューティング編
【新規】コンピューターの構成と種類 p.6
【新規】「クラウド・コンピューティング」という名前の由来 p.17
【新規】クラウドがもたらすビジネス価値 p.26