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レジスターを売るのではなく、レシートの需要を作り出せ!

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「レジスターを売るのではなく、レシートの需要を作り出せ!」

NCRの創業者であり、近代的な営業手法を創りあげたジョン・パターソンの言葉ですが、営業という仕事の本質を見事に表現しています。

レジスターがまだ一般的ではなかった時代、彼はレジスターを売るのではなく、レジスターが書き出すレシートが商店の課題をどのように解決するかを論理的にわかりやすく伝えることで、結果として、レジスター・ビジネスを大成功に導いたという話しです。

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営業の仕事は自社の商品を売ることです。しかし、それを買うお客様の立場に立てば、それを買う需要があるから買うわけであって、機能や性能が優れているから、あるいは、その商品に実績があるから買うわけではありません。

どれほど優れた商品であっても、誰もが使っている商品であっても、それを買うことが自分たちのビジネスにどのような価値を提供してくれるのかがはっきりしないものなど買いたいとは思いません。ところが、商品の機能や性能を並べ立て、それがどれほど優れているかしか語らず、結果として、売れないことをお客様のレベルが低いだの、見識が無いなどと相手の理由にしてしまう営業の言い訳を聞くことは少なくありません。

営業活動の基本は、お客様が自分のビジネス課題を何としてでも解決したいという意欲、すなわち買う理由である「需要」を引き出すことから始めなくてはなりません。そのために、お客様がいま何を望み、どうなりたいと考えているかを正しく理解することからはじめルことが大切です。例えば、

  • 営業利益を10%にしたい
  • 顧客満足度を高めたい
  • 新規事業を立ち上げたい

などのゴール、つまりお客様の実現したい「あるべき姿」を知ることです。その上で、

  • 現状の営業利益率は5%
  • 顧客満足度は同業他社に比べ10ポイント低い
  • 新規事業はアイデアだけはあるが実現の方法が分からない

などの「現状」を知らなくてはなりません。

「あるべき姿」は「営業利益を10%」、しかし「現状」は「営業利益率は5%」であるとすれば、そのギャップは「営業利益率は5%足りない」です。このギャップを何とかしたいと考えているとすれば、その「なんとかしたい」が需要なのです。

その需要を満たすために何を「すべき」でしょうか。「すべき」ことを実現するために、自分たちが提供する商品がどのように貢献するのでしょうか。それを論理的に、わかりやすく説明することが、営業のセールストークです。それが相手にとって合理的であるとすれば、お客様は、その商品に関心を持ち、買いたいという気持ちになるでしょう。

また、現状の顧客満足度で十分と考え、それを向上させることに興味も関心もなければ、そこに需要はありません。ならば、業界の平均値を示したり、競合他社が遥かに高い顧客満足度を維持していたりしていることを伝え、お客様からこのギャップを埋めたいという意欲を引き出す事ができれば、そこに需要が生まれます。

あるいは、こんな新規事業を立ち上げ成功したいと思っていても、それをどのように実現すればいいかが分からないことがあります。そのときは、相手の現状をつぶさに調べ、新規事業という「あるべき姿」の実現と、現状にどれだけのギャップがあるかを具体的に提示できれば、それを埋めたいという需要を生みだすことができるでしょう。

「需要」を明確にできれば、それを何とかしたいとお客様は思います。そこに自分たちはどのような貢献ができるかを具体的に、論理的に、わかりやすく伝えることができれば、ビジネスのチャンスがうまれるのです。

商品を売るのではなく、それを必要とする需要を明らかにすること、あるいは需要を生みだすこと

これが営業という仕事の最初のステップであることを忘れないようにしたいものです。

【受付開始】ITソリューション塾・第25期

次回の日程が5月16日(火)からに決まりました。詳細日程や正式なお申し込みにつきましては、こちらをご覧下さい。

第25期は、IoTやAI、クラウドといったテクノロジーの最前線を整理してお伝えすることはもちろんのこと、ビジネスの実践につなげるための方法についても、これまでにも増して充実させてゆきます。
また、アジャイル開発やDevOps、それを支えるテクノロジーは、もはや避けて通れない現実です。その基本をしっかりとお伝えするだけでなく、ビジネスに結びつけてゆくための実践ノウハウも、第一人者の講師をお招きし、お伝えします。
さらにIoTやモバイルの時代となり、サイバー・セキュリティはこれまでのやり方では対応できません。改めてセキュリティの原理原則に立ち返り、どのような考え方や取り組みが必要なのか、やはりこの分野の第一人者にご講義頂く予定です。

さて、2009年から今年で8年目となる「ITソリューション塾」の成り立ちについて、少しだけ紹介させて頂きます。

「自社製品のことは説明できても世の中の常識は分からない」

当時、SI事業者やITベンダーの人材育成や事業開発のコンサルティングに関わる中、このような人たちが少なくないことに憂いを感じていました。また、自分たちの製品やサービスの機能や性能を説明できても、お客様の経営や事業のどのような課題を解決してくれるのかを説明できないのままに、成果をあげられない営業の方たちも数多くみてきました。
このようなことでは、SI事業者やITベンダーはいつまで経っても「業者」に留まり、お客様のよき相談相手にはなれません。この状況を少しでも変えてゆきたいと始めたのがきっかけで、既に1500名を超える皆さんが卒業され、昨年からは大阪と福岡でも開講しています。

ITのキーワードを辞書のように知っているだけでは使いもものにはなりません。お客様のビジネスや自社の戦略に結びつけてゆくためには、テクノロジーのトレンドを大きな物語や地図として捉えることです。そういう物語や地図の中に、自分たちのビジネスを位置付けてみることで、自分たちの価値や弱点が見えてきます。そして、お客様に説得力ある言葉を語れるようになるのだと思います。

ITソリューション塾は、その地図や物語をお伝えすることが目的です。

ご参加をご検討頂ければと願っております。

最新版(4月度)をリリースしました!

ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA

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最新版【2017年4月】をリリースいたしました。
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*クラウドについてのプレゼンテーションをインフラ編から独立させました。
*使いやすさを考慮してページ構成を変更しました。
*2017年度新入社員研修のための最新ITトレンドを更新しました。
*新しい講演資料を追加しました。
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クラウド・コンピューティング (111ページ)
*「インフラとプラットフォーム編」より分離独立
【新規】クラウドによるコスト改善例 p101-108

開発と運用(68ページ)
【新規】管理運用の範囲 p.37
【新規】サーバーレスの仕組み p.40

インフラとプラットフォーム(211ページ)
*クラウドに関する記述を分離独立
【新規】多様化するデータベース p.127
【新規】クラウドデータベース p.156-158

IoT(101ページ)
【新規】IoTはテクノロジーではなくビジネス・フレームワーク p.16
【新規】LPWA主要3方式の比較 p.52

人工知能(103ページ)
【新規】自動化と自律化が目指す方向 p.14
【新規】操作の無意識化と利用者の拡大 p.21
【新規】自動化・自律化によってもたらされる進歩・進化 p.22

テクノロジー・トピックス (51ページ)
【新規】RPA(Robotics Process Automation) p.17

サービス&アプリケーション・基本編 (50ページ)
*変更はありません

ビジネス戦略(110ページ)
*変更はありません

ITの歴史と最新のトレンド(14ページ)
*変更はありません

【新入社員研修】最新のITトレンド
*2017年度版に改訂しました

【講演資料】アウトプットし続ける技術〜毎日書くためのマインドセットとスキルセット
女性のための勉強会での講演資料
 実施日: 2017年3月14日
 実施時間: 60分
 対象者:ITに関わる仕事をしている人たち

【講演資料】ITを知らない人にITを伝える技術
拙著「未来を味方にする技術」出版記念イベント
 実施日: 2017年3月27日
 実施時間: 30分
 対象者:ITに関わる仕事をしている人たち

詳しくはこちらから

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新刊書籍のご紹介

未来を味方にする技術

これからのビジネスを創るITの基礎の基礎

  • ITの専門家ではない経営者や事業部門の皆さんに、ITの役割や価値、ITとの付き合い方を伝えたい!
  • ITで変わる未来や新しい常識を、具体的な事例を通じて知って欲しい!
  • お客様とベンダーが同じ方向を向いて、新たな価値を共創して欲しい!
人工知能、IoT、FinTech(フィンテック)、シェアリングエコノミ― 、bot(ボット)、農業IT、マーケティングオートメーション・・・ そんな先端事例から"あたらしい常識" の作り方が見えてくる。2017年1月6日発売
斎藤昌義 著
四六判/264ページ
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